○やすらは で |寝 な |まし |ものを|
ためらわずに|寝てしまえ|ばよかった|のに 、そうしないで、あなたを待って起きていたばかりに、
○さ夜 更けて 傾(かたぶ)く| までの月を|見し かな
夜が更けて、西に傾く |頃までの月を|見たことだなあ。

違います 満月が西に傾くのは、この絵の場合だと、地平との角度が低いので、夜中の4時頃。「さ夜更けて」というには、ちょっと遅すぎませんか。解釈にもよりますが、この歌は、「有明の月を待ち出でつるかな」の歌ほど陰惨な感じではなく、「ちょっと夜更かししちゃったから、早く寝よっと」みたいな、軽い感じがしますね。月も、満月より十三夜の方が、何か割り切れない、微妙な心の陰影を暗示するようで、この歌には合うのだと思いますが…。まあ、正解でもよいか。
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