自分が上手くなっていく感覚が得られるとゲームは楽しくなる。 そういうゲームは我々も褒めやすい。 しかし、全員が全員上手くなれるわけじゃないし、潜在的な能力はあっても努力する気にはならない人もいる。 だからこそ、パラメーターによる底上げがしばしば行われるのだ。 自分が上手くなったように錯覚してもらう。 テレビゲームは娯楽だから誰でも楽しくなるように設計されるのである。 しかしながら、自分のパラメーターが上がった分を相殺するように敵のパラメーターも上がったら、果たしてどうだろうか? 時間を費やしただけ無駄だったんじゃないの?ってことにならないかな。 ところで、『ゼルダ無双』は思ったより面白かった。 私は「無双」だと思うよりは「ゼルダ」の亜種と捉えた方がいいように思う。 この間プレイした『OROCHI2 HYPER』と比べると、無限コンボがないし、ボスは固いし、ザクザク切ってる感じがなくて、爽快感は弱めだったな。 はじき飛ばすような攻撃が多くて、剣の上に敵が載っかってる感じがないんだ。 その代わり当たり判定が大きかったり、トドメを刺すモーションが入っていたり、別のところで喜びを補っているんだろう。 アイテムを使ってボスキャラの弱点を突くあたりは、非常にゼルダらしい作りだった。 レジェンドモードでストーリーを追って行く分には大満足だった、私は。 問題はそれが終わってから。 自分が上手くなっていくようなゲームじゃないから、繰り返しプレイするには何か動機が必要だと思うんだ。 スタルチュラ(黄金の蜘蛛)を集めても、一枚絵が数枚分できあがるだけなんだよな。 あれでやる気になるかな? アドベンチャーモードってのもあるんだが、あれの楽しみ方がよく分からない。 課題をクリアしながら、ハートやら武器を改良するための材料やらを獲得するんだけど、要するにパラメーターを上げているわけだよね。 クリアしちゃってからパラメーター上げてどうするんだ? 簡単すぎてつまらないから難易度を上げるしかないか・・・、だったら、はじめからパラメーター上げなきゃいいんじゃねえの?ってことになるんじゃないかな。 パラメーター上げるのって、ご褒美にはならないだろ。 何か別のご褒美がいるような気がするんだ。 『OROCHI2 HYPER』なんかだと、一定の条件を満たすと新しいキャラを味方にするイベントが発生するじゃん。 ああいうのがいるんじゃないかな。 やればやったで面白いから、モチベーションの問題が解決すれば、いくらでもプレイ出来そうなんだが・・・。 |