確信の夜

確信の夜 '98_12_12

              

この夜、私は確信した。
「ゼルダの伝説〜時のオカリナ〜」が、ゲームの世界の金字塔であることを。
ゲームの未来がここにあることを。
そして・・・。

初めてファミ通で40点満点を取った。
レビュアーが2チームに分かれてしまっているので、いささか価値は半減するが、それでもすごいことだ。
それは私を期待させるに十分だった。
(別にファミ通のスコアの信憑性について、云々したいのではない)

発売日に定価で(なんと消費税までっ!)購入した日、久々に興奮した。
そしてプレイしてみて、なるほどこれはすごい、ゲームの世界の金字塔となるべきゲームだと感じた。
新しい時代の道しるべとなるべき役割を持って生まれてきたゲームなのだと。

このゲームは、普通のRPGが15分で済ませるイベントに、1〜2時間のプレイを要求する。
そして、それは至福の時でもある。
答えは一つじゃない。
何でも出来る。
その完結した閉空間では、全てが可能なのだ。

だが、それがゆえに思うに任せられない部分も出てくる。
なにより、自分自身がこのゲームを楽しむゆとりがなくなりつつある、現実世界において。
決して1〜2時間が1日の中に作れないわけじゃない。
それでも自分の中に苦しさが生まれているのを感じずにはいられなくなった。

ある日、謎解きに詰まった。
3日ほど立ち往生した。
苦しさに耐えられず、つい攻略HPを見てしまった。

簡単なことだったんだ。
ただ見落としていただけ。
こんな事に気づかない自分が情けなかった。
もう自分はゲーマーとしてはダメになってしまったんだろうか?
そんなことを考えながら先へと進んだ。

しかし、そんな考えはすぐに消し飛んだ。
堰を切ったようにプレイする私に、そんなことを考えるゆとりはなかった。
ただひたすらゲームを楽しんだ。
そしてあっという間に、ボスを攻略し終えてしまった。

ストーリーが紡がれていく、その中で私は確信した。
「ゼルダの伝説〜時のオカリナ〜」が、ゲームの世界の金字塔であることを。
ゲームの未来がここにあることを。
そして、まだ自分は大丈夫なんだ、っていうことを。


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