もう駄目だと思った。 もう止めよう、と。 昔は+99のどうたぬきを失って、もう一回作り直したこともあったが、+50のどうたぬきを失ってからやり直す自信は今の私になかった。 まさか、ヤキイモに救われるとは思っていなかったな。 今回のシレン6は難しすぎる。 少なくとも一部の持ち込み不可ダンジョンに関しては。 もうほぼ運だよ。 序盤で強い武器か鑑定師の腕輪でも見つけないことにはどうにもならない。 メインシナリオのすぐ下にある「ヤマカガシ峠」がもう目茶ムズで、40回ぐらいチャレンジして、2回ラスボスに到達するのが精いっぱい。 余力は全くなかったな。 難しいステージはもう諦めた。 しかたがないので、みんなのクリア率を参考に簡単なダンジョンから攻略していくことにしたのである。 しかしながら、それは簡単なはずの「買い物上手の修験道」26階で起こった。 ショップの店員が敵に倒されて、ラッキーっと思った。 アイテム取り放題だ!って。 久々だから忘れていたのである。 店員がいないくても警官みたいな奴が出てくることを。 通路の前後を警官と犬に挟まれて身動きできなくなってしまったのである。 おにおおかみ+50があるから、ある程度の攻撃には耐えられる。 無敵草や復活の草も大量に持っていた。 でも、動けない。 どうたぬき+50では大きなダメージを与えられないのだ。 場所がえの杖や高飛び草は持っていない。 万事休すであった。 その時点で食料は尽きかけていたが、唯一残っていたのがヤキイモ。 ヤキイモって前からあったっけ? 食べるとオナラで敵を部屋から飛ばしてくれる高飛び草の強化版みたいな効果を持っているのだ、ヤキイモは。 苦し紛れにヤキイモを食べると、前後の敵が飛んだ。 たまたまその後ろに敵がいなかったので、上手く通路から脱出できたのである。 そこから無敵草や復活の草を使いつつ、何とか階段まで到達できた。 マジで生きた心地しなかったな。 誰もが一度はこういう体験をするから、シレンは特別面白かったと語り継がれていくんだろう。 困難を自分の力で上手く乗り切れた時ほど面白く感じることもないからね。 この体験だけで、ここまでのプレイに甲斐があったと私は感じている。 |