NO MORE HEROES

一番期待できない男 2007_12_25

 

Wiiは極めて難しいゲーム機だ。
難しいという言葉には色々な意味合いがありそうだが、ここで私が言いたいのは「創るのが」という意味でである。
従来機でさえワケの分からない作品ばかり創ってきたあの男に、まともなゲームが創れるはずがないじゃないか。
私はそう思っていた。
しかし、意外だったな。
『NO MORE HEROES』は極めて理にかなった作品だったのである。

例によってゲームの説明をするつもりは全くないが、このゲームは大人のチャンバラを標榜しているだけあって、ビームサーベルみたいな剣を振り回して敵を切り倒していく。
ところが、あろう事か剣を振るのはAボタンなのである。
リモコンを振るのはとどめを刺すときだけ。
素晴らしい判断だな。
振るのをフィニッシュだけにして、しかも判定を極めて甘くすることでWiiリモコンへのいらだちを排除しているのだ。
『ドラゴンクエストソード』の必殺技と方向性としては同じだな。
Wiiリモコンはあんまり振ることをゲームにしない方がイイ。

そして、プロレス技の動作とWiiリモコンの入力を同期させているところには驚かされたな。
かんぬきの動作とか、DDTのホールドする動作とか、ビックリするほど置き換えの同一性が高い。
入力してみると、おお!これは確かにあのモーションだ!って感じがあるな。
まさかあのプロレスバカにこれほどの事が出来るとは。
やればちゃんと出来るじゃん。

一番出来そうにない男だけに、そのギャップのせいでこの『NO MORE HEROES』には酷く驚かされた。
これはなかなか素晴らしい作品だったな。
まあ、ホントのことを言うと、街の中を走り回ったりバイトするのがメンド臭くて、クリアするのに随分と時間がかかってしまったのだが。
時間稼ぎはいつものことなので、特に責めるつもりはない。


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