Wiiは極めて難しいゲーム機だ。 難しいという言葉には色々な意味合いがありそうだが、ここで私が言いたいのは「創るのが」という意味でである。 従来機でさえワケの分からない作品ばかり創ってきたあの男に、まともなゲームが創れるはずがないじゃないか。 私はそう思っていた。 しかし、意外だったな。 『NO MORE HEROES』は極めて理にかなった作品だったのである。 例によってゲームの説明をするつもりは全くないが、このゲームは大人のチャンバラを標榜しているだけあって、ビームサーベルみたいな剣を振り回して敵を切り倒していく。 ところが、あろう事か剣を振るのはAボタンなのである。 リモコンを振るのはとどめを刺すときだけ。 素晴らしい判断だな。 振るのをフィニッシュだけにして、しかも判定を極めて甘くすることでWiiリモコンへのいらだちを排除しているのだ。 『ドラゴンクエストソード』の必殺技と方向性としては同じだな。 Wiiリモコンはあんまり振ることをゲームにしない方がイイ。 そして、プロレス技の動作とWiiリモコンの入力を同期させているところには驚かされたな。 かんぬきの動作とか、DDTのホールドする動作とか、ビックリするほど置き換えの同一性が高い。 入力してみると、おお!これは確かにあのモーションだ!って感じがあるな。 まさかあのプロレスバカにこれほどの事が出来るとは。 やればちゃんと出来るじゃん。 一番出来そうにない男だけに、そのギャップのせいでこの『NO MORE HEROES』には酷く驚かされた。 これはなかなか素晴らしい作品だったな。 まあ、ホントのことを言うと、街の中を走り回ったりバイトするのがメンド臭くて、クリアするのに随分と時間がかかってしまったのだが。 時間稼ぎはいつものことなので、特に責めるつもりはない。 |