アドベンチャーゲームをやる楽しみの一つに語注がある。 難しい単語や専門用語に付けられる語注を読むのが楽しいのだ。 新規な事ってのは、同じ読むにしても得られる喜びが大きいものである。 本なんかだと語注は枠外や巻末に付けられるので、読むのがめんどくさい。 ボタン一つで画面が切り替わったり、ウィンドウが開いたりするゲーム・・・と限定する必要はないけど、電子図書は大変便利。 文章の流れを切ることもない。 本よりも優れた点の一つだな。 イヤなら飛ばせばいいわけだし、大変有り難い機能である。 『428 〜封鎖された渋谷で〜』の中にも当然語注はある。 ただし、もはや語注の域を超えてしまっていて、単なる語句説明では済まなくなった。 『街』の段階から、既に語句説明だけでなく、余談も含まれていたが、今度は更に進化して語注の中にジャンプポイントまで作ってしまう。 ということは、結局読まなければならない、ということである、語注まで全部。 おそらくほとんどのプレーヤーが読んだのではないか。 本編よりも意図的にユーモラスに書いてある語注を読むのが私は楽しかった。 特に私は違和感を覚えることもなく、エンディングまで読み続けたのである。 しかし、読まなければならない、ということは、もはや語注は本編と同様の扱いなんだな。 語注の中で連続小小説みたいなのが展開されて、悪のりしてるな、とか思ってたんだけど、最後の最後で、ああそうか、と思わされた。 そういう使い方が有りなのか、と驚いたな。 プレイヤーは当然読んでるから、許されるわけだよ。 語注を往復小ジャンプポイントみたいな扱いにしても問題ないんだ。 これは、実は語注すらゲームだったという話である。 何事も回を重ねると進化していくね。 |