テイルズ オブ シンフォニア_2

どっちが良いのか 2003_12_12

 

「どっちが良いのかな?」と思うことがあった。
先日、久々に『天外魔境2』みたいな古いRPGをプレイしたために、『テイルズ オブ シンフォニア』の構成が気になったのである。

昔のRPGってのは、次に何処へ行くのか?とか、ボスキャラを倒すために何が必要なのか?ということを自分で見つけなければならなかった。
情報は主に村人なんかが持っているので、話を聞いて回らないといけないわけである。
ところが、今のRPGは違う。
中ボス戦が終わると、仲間がおもむろに次の目的地を説明し始めたりするのだ。
つまり、もう今は村人に話を聞いて回る必要はないのである。(習性だから、全部聞かずにはいられないけど)

凄く久しぶりだったからかも知れないのだが、『天外魔境2』をプレイしたとき、村人に話を聞いて回るのが面白いな、と感じていた。
情報を集めて、分析するところにもゲーム性があるのだ。
だから、昔のRPGなんかは、重要な情報を持っている村人をワザと村はずれに置いてみたり、村人のセリフ自体が謎解きになっていたりしたのである。
それをクリアするからRPGは楽しかったはずだ。

じゃあ、どうしてそれがなくなったのか?というと、ゲーム性を入れるとクリアできない人が出てくるからだろう。
(その分なにでゲーム性を稼ぐのかというと、ダンジョンをパズル的な構成にすることで稼ぐ作品が多いようだ。何をしなければならないのかを明示すれば、難しくてもプレイヤーは意外と脱落しない。)
今のゲームは時間さえ投入すれば全員がクリアできるものでなければならない。(少なくとも大作RPGは)
欧米では今でも「ゲームをクリアできるのは凄い人だけ!、クリアは凄い人へのご褒美!」という感覚なんだそうだが、日本ではそういうわけにもいかない。
大人も子供も忙しいからね。
正直言って、『テイルズ オブ シンフォニア』も楽で気持ちよかった。

「どっちが良いのか?」という問いに答えるのは大変難しいのである。

そこで私は折衷案を提案したいと思う。
必ず情報を持っている人はこの範囲にいます、とプレイヤーにわかるように限定をかけてやったらいい。
しかも、その範囲を狭くしてやったらいい。
「村って、たった家3つかよ!」ってつっこまれてもいいから。

たとえば、『テイルズ オブ シンフォニア』に光の鳥みたいなのを探すイベントがあるのだが、あれなんかちょっと誘導しすぎかな、という気がした。
せっかく巧い設定にしてあるのに。
もう少し自分で探してる感を出していけたらいいんじゃないか。
このゲームはひどく良くできているのだが、心のどこかで、これではいけないと思う自分がいる。



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