ゲームが多くのプレイヤーを獲得するためにはプレイする動機が必要である。 私はそう考えてきた。 私たちにはもはやゲームをしなければならない理由など、どこにもないのだ。 ところが、こんなのあり?と思うゲームがあった。 『ワリオワールド』がそれである。 30行ほどで始まるオープニングからエンディングまで全くイベントはない。 ただひたすら戦うだけである。 ミニステージで目先を変えてやろうという考えなんだろうけど。 おまけにアクションが7通りしかない。 ダッシュ、ジャンプ、パンチ、投げ、ヒップアタック、ジャイアントスイング、スクリュードライバーの7つ。 頻繁に使うボタンは3つだけ。 なんか、ずーっと同じ事をやってる感覚に陥る。 こんなに淡泊なゲームは最近お目にかかったことがない。 これは驚いたな。 まさか、これで終わりじゃないだろう、と思って、オールコンプリート(ボス・ライフ・アイテム全クリ)してみたところ、またビックリ。 エンディングも淡泊。 あんなに淡泊なことってあり得るのかな。 オールコンプリートするのは楽しかったけど、オールコンプリートする動機付けは全く与えられていないのだ。 またオールコンプリートに報いる気持ちもない。 ある意味、スゲー。 あるいはスゲーム。 いまどき、こんなゲームって創れるんだな。 正直言って、褒めて良いのか悪いのか、よくわからない。 <語句説明> スゲーム:その昔、「スゲーム宣言」などといっていたメーカーさんがあったなあ、とふと思い出しただけ。 |