ウォーキング・デッド PS3版

ゾンビどっきりは厳禁 2014_02_06

 

映画「スクリーム」はホラー映画界にとってエポックメイキングな作品であったと言われている(らしい)。
何がエポックかって、登場人物がホラーもののセオリーを知っているところが画期的だった。
視聴者もホラーのセオリーを知っている前提でつくられていて、登場人物と視聴者が同じ目線になるのが面白かった。
登場人物が裏をかかれると、自分も裏をかかれたような気になるからね。
「1」を初めて見たときはびっくりしたな。
あの当時は似たようなホラー映画がいっぱい作られていたけど、「スクリーム」の登場によってそれ以降は相当駆逐されたんじゃないか。
そろそろゾンビものにも、そういう作品が現れても良さそうな気がする。


珍しく風邪を引いた。
私はあまり熱が出ない方なので、38℃も出たらもうふらふらである。
これでは難しいゲームは出来ない。
簡単なゲームが必要だ、と思って発注したのが『ウォーキング・デッド(PS3版)』だった。
QTEメインのアドベンチャーゲームだと聞いていたから。
届いたときにはもう治ってたけどね。

ゲーム自体に見るべきところは何もない。
旧態依然とした操作系に、どこかで見たようなストーリー。
特にCGが優れているわけでもない。
QTEの連続ならまだしも、古くさい操作系で探索する部分が多いので、メンド臭いったらありゃしない。
原作ファンの人は嬉しいのかね、こんなのやって。

まあ、それはいいとしても、私には凄く気になることがあるんだ。
いい加減みんな、ゾンビのことよく知ってんじゃないか?って。
登場人物が「一体何が起こったんだ?」みたいな演技をするのが、逆に不自然に思えて仕方なかった。
音におびき寄せられてゾンビが散っていくのを見たはずなのに、「誰かいないのか!」とか大声出すのがいやだったな、私は。
子供がトイレに誰かいるって言ってんのに、なんで調べないの?
ゾンビに襲われそうになって、なんで尻餅ついて後ずさりするの?
走って逃げろよ。
もっと、登場人物が最初っからゾンビのこと知っててもいいんじゃないかな。
知ってたら、もっと違う反応すると思うんだ。

極端な話、アメリカ人って、ゾンビが発生してもたぶん倒しちゃうと思うんだよね。
だって、とんでもない数の銃器をもってんだぜ、あいつら。
例えばだよ。
銃を持っているアメリカ人に、ゾンビどっきりを仕掛けたら、あいつら即座に頭を撃ち抜いちゃうんじゃないかな。
ゾンビどっきりとか絶対やっちゃダメだ。

まあ、登場人物がゾンビを熟知しているという前提で作品が創られるようになれば、ゾンビ映画もゲームも変わらないといけないけどね。
「スクリーム」に相当するようなゾンビ映画なりゲームなりが登場すれば、自ずと変わるんじゃないか。
もうそろそろ登場してもイイ頃でしょ。


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