ゲームの面白さにはプレイヤーの寄与が必要である。 ただCGが素晴らしいとか、ただただストーリーが素晴らしいと言ったところで、そこにプレイヤーの寄与がなければ、その素晴らしさは創り手の貢献に過ぎない。 自分の寄与によって面白くなったのでなければ意味がないのだ。 少なくともわざわざ時間を割いて書く気にはならないな、私は。 そういう観点からすると、ただ見るだけのアドベンチャーゲームなんかの場合は、お話が難解であればあるほど、プレイする意味があるとも言える。 みんなが読み解けないものを読み解いて、それが面白いという事であれば、間違いなくそこには自分の大きな寄与があることになるだろう。 ところで、『Virginia』について私は書こうとしている。 このゲームはストーリーが難解な事で少し話題になった作品である。 それが記憶に残っていたので、90%offの時に買っておいたのだ。 それを今になってプレイしてみた。 もちろんストーリーを読み解く事で、手柄を立ててやろうという下心があって。 しかし、これは易くなかった。 全くわからない。 いや、進めるのは簡単なんだよ。 ただ決まった場所を調べるとムービーが進んでいくだけ。 ただし、言葉では説明しない。 それだけでなく、場面が突然切り替わったり、現実と妄想の境目が分からなかったり、かなりエキセントリックな画作り。 おそらくデヴィッド・リンチっぽい演出にしたかったのだろう。 それにしたって意味不明なんだよ。 そもそも最初は失踪人の捜索をしていたはずなんだ、パートナーのFBI女性捜査官と一緒に。(自分も女性捜査官) そこに身内を内偵するようなシーンが加わったり、それに対して後ろめたさを感じている様子が描かれたりする。 出世欲と良心の板挟みで精神が蝕まれていった・・・のかな? 話の順序が分からないし、何が妄想で何が現実なのかも分からない。 失踪人のあれはいくらなんでも妄想でしょ? 最後まで行っても、で?って感じで終わっちゃう。 もしこれを自分の中で納得がいくように読み解けたら、確かに満足は得られるはず。 しかしどう考えても、腑に落ちるようなお話にはならなかったな。 確かにこれはゲームである。 ただし、酷く勝ち目の薄いゲーム。 ホントに答えはあるのかしら。 |