Virginia、STEAM版

読み解ければ満足を得られるはず 2018_11_12

 

ゲームの面白さにはプレイヤーの寄与が必要である。
ただCGが素晴らしいとか、ただただストーリーが素晴らしいと言ったところで、そこにプレイヤーの寄与がなければ、その素晴らしさは創り手の貢献に過ぎない。
自分の寄与によって面白くなったのでなければ意味がないのだ。
少なくともわざわざ時間を割いて書く気にはならないな、私は。
そういう観点からすると、ただ見るだけのアドベンチャーゲームなんかの場合は、お話が難解であればあるほど、プレイする意味があるとも言える。
みんなが読み解けないものを読み解いて、それが面白いという事であれば、間違いなくそこには自分の大きな寄与があることになるだろう。

ところで、『Virginia』について私は書こうとしている。
このゲームはストーリーが難解な事で少し話題になった作品である。
それが記憶に残っていたので、90%offの時に買っておいたのだ。
それを今になってプレイしてみた。
もちろんストーリーを読み解く事で、手柄を立ててやろうという下心があって。

しかし、これは易くなかった。
全くわからない。
いや、進めるのは簡単なんだよ。
ただ決まった場所を調べるとムービーが進んでいくだけ。
ただし、言葉では説明しない。
それだけでなく、場面が突然切り替わったり、現実と妄想の境目が分からなかったり、かなりエキセントリックな画作り。
おそらくデヴィッド・リンチっぽい演出にしたかったのだろう。

それにしたって意味不明なんだよ。
そもそも最初は失踪人の捜索をしていたはずなんだ、パートナーのFBI女性捜査官と一緒に。(自分も女性捜査官)
そこに身内を内偵するようなシーンが加わったり、それに対して後ろめたさを感じている様子が描かれたりする。
出世欲と良心の板挟みで精神が蝕まれていった・・・のかな?
話の順序が分からないし、何が妄想で何が現実なのかも分からない。
失踪人のあれはいくらなんでも妄想でしょ?
最後まで行っても、で?って感じで終わっちゃう。

もしこれを自分の中で納得がいくように読み解けたら、確かに満足は得られるはず。
しかしどう考えても、腑に落ちるようなお話にはならなかったな。
確かにこれはゲームである。
ただし、酷く勝ち目の薄いゲーム。
ホントに答えはあるのかしら。


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