嘘つき姫と盲目王子、PSVita版

ハッピーエンドになりそう 2018_07_26

 

私は普段、ゲームの内容についてはあまり書かないようにしている。
私が寄与しない部分に関して書いても、私にはなんのメリットもないからね。
大切なのは私がどうかということ。
しかしこのクソ暑い中、『嘘つき姫と盲目王子』をなぜ私がやる気になったのか、を書くためには、どうしても序盤の展開について触れなければならない。
それは結果的にエンディングにもかかわる事なので、これからプレイする気のある方は読まない方がイイかもしれません。


この『嘘つき姫と盲目王子』の主人公は狼のような容姿のバケモノ。
人間も食べちゃうバケモノなんだけど歌が上手。
いつも崖の上から月に向かって歌っていたところ、人間の王子様がそれを聞きに来るようになった。
孤独なバケモノにとって、いつしか王子様は特別な存在になっていく。
ところが歌っている人を確認しようと王子様が崖を登ってきたせいで、バケモノは反射的に王子様の目を潰してしまった。
バケモノの姿を見られたくないから。
まあいろいろあって、王子様の目を魔女に直してもらおうと思い立つのだが、王子様を連れ出すには人間の姿になる必要があった。
そこで目を治してもらう前に、まず自分を人間の姿に変えてもらった、魔女に頼んで。
自分が目を潰した張本人であることを隠して、遠い国の姫であると偽る。
だから嘘つき姫。
この段階で既に、魔女はバケモノから歌声を奪っていた。
願いを叶える代わりに、依頼人から一番大切なものを奪う意地悪い魔女なのである、コイツは。

長い説明になりました。
ここで私はおやっ?と思ったのである。
王子様の目を治してもらったら、やっぱり一番大切なものを奪われるわけでしょ。
となると、嘘つき姫が奪われるに違いない。
魔女のところに辿り着くまで苦楽を共にしてきたであろう嘘つき姫は、王子様にとって一番大切な存在になっているはずだから。
しかし考えてみると、これは大した問題ではないと予想できた。
王子様は、嘘つき姫を奪われるぐらいなら目を治さなくてもいいと主張してもイイし、目を治してもらった上でバケモノの姿を受け入れてもイイ。
目を治してもらっておきながら、なんやかんや理屈を捏ねて魔女を倒しちゃう手もあるだろう。
これはハッピーエンドになりそうだな、と思った。
やっぱりハッピーエンドがいいよね。
これがまたハッピーエンドが似合いそうな絵柄なんだ。
私は俄然やる気になった。

ゲームの中身はよくあるアクションアドベンチャー。
人間の姿とバケモノの姿を切り替えたり、王子様に重り役や荷物運びをさせるあたりに多少は特徴があるのかな。
アクション要素が弱めで謎解きが中心。
それも凄く簡単。
難しめなところには直前にセーブポイントがあってやり直せるから、特に詰まる事はなかった。
しかも、超絶短い。
あっという間に終わる。
こんな暑い時にはこれぐらいがちょうど良かった。

エンディングも納得。
私は勘違いしていて、あくまでも主体はバケモノの方だったのが、それでも気分良くゲームを終える事が出来た。
こんな話がいいよ。
これほど長い説明を書きたくなるぐらい私はいま気分がいい。


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