実況パワフルプロ野球 Basic版2001

心はウラハラ 2001_04_20

 

「パワプロ」は『実況パワフルプロ野球 Basic版2001』になって何か変わったのだろうか?
今の私にはとてもそれを語る資格があるとは思えないが、思い切って言おう。
変わった。
メチャメチャ変わった。
何が変わったって、強振が相対的に不利になったのである。

私は常々パワプロの強振有利は間違っていると思っていた。
強振は多少芯からずれても長打になることが多い。
ノーマルには球種を読み外したのにバットに当たってしまう不利もある。
余程のことがない限り、ノーマルで打っていくメリットがないのだ。
しかし、それではノーマルの存在意義がない。
むしろ、強振でいくのが有利かノーマルでいくのか有利か、ケースバイケースで考えさせるようにつくられるべきだと私は思っていたのである。

とはいっても、私は強振有利が覆されることを望んではいなかった。
やっぱりいつでもホームランを狙っていきたい。
今までここに手がつけられなかったのは、おそらくプレイヤーがそれを望まなかったからだろう。
「強振有利」はいわば「聖域」だったのである。

その「聖域」に、ついにメスが入れられることになったのだ。
芯から少しでもずれると捕球しやすい打球しか飛ばない。
その一方で、守備側のバランスが丹念に調整されて、内野手の間を打球が抜けるようになっている。
これならばノーマルで打つメリットがある。
というか、状況によってはノーマルで打たないと話にならない。
それをいやというほど私は感じている。

そして、それは更なる「パワプロ」の素晴らしさを引き出した。
「パワプロ」の素晴らしさとは、全体のバランス調整である。
それはランナーセカンドでシングルヒットが出たときなどに明らかになる。
アウトカウントがいくつで、ランナーが誰で、守備陣形がこうで、捕球したのが誰で、プレイヤーはどう操作したのか。
その全ての要素がホームでのアウト・セーフに凝縮する。
このバランスの見事さ。
ホームランでバコーンと試合が決まってしまったら、このバランスが生きてこない。
だから強振有利はいつか手を入れられるべき運命にあったのだ。

しかしながら・・、と私はまた逆接でつながなければならない。
私はやっぱりホームランを狙いたいのだ。
例えば、一点ビハインド、セカンドに足の遅い元木がいるとしよう。
バッターに松井を迎えたとき私はどうすべきなのか?
ランナーを足の速い堀田あたりに代えて、松井はノーマルで打つべきだろう。
それでも私はやっぱり強振で打ちたい。
それは願いと言ってもいい。

あるべき姿とこうありたいと願う姿。
心はウラハラである。



<後日談 2001_05_20>

140試合+日本シリーズまで戦ってみると、やはり一ヶ月前に感じていたことが間違っていなかったとわかる。
しかし、松井クラスのパワーヒッターであれば、やはり強振の方が絶対的に有利だという気がする。
ちょっと安心。
もっともパワーBクラスになると、強振は率的に不利なようだ。


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