リズム天国_2

クリアできないってつまらない 2006_08_21

 

『リズム天国』をプレイし始めて、2週間ほどは順調だった。
努力してクリアできるうちは楽しい。
しかし、努力してもクリアできないのに、楽しい!と感じ続けられるかというと、やはりそうでもない。
私はいま急激に、そろそろ止めちゃってもイイかな、と思っているのである。

私が躓いているのは、「ポリリズム」というステージの2回目。
2回目だけあって難易度は高くなっている。
エンディングテロップは既に流れており、つまり、それは創り手が想定している最低ラインは越えた後のことである。

「ポリリズム」の2回目では、右手と左手を別々のリズムで動かす必要がある。
ドラムをやっている人はそういうことが出来るそうなので、そのへんから導き出されたゲームなのかもしれない。
ところが、これが出来ない。
難しい、のではなく、出来ない。
右手と左手で半拍ずらすぐらいは出来るけど、異なる周期で動かすってそもそも人間に出来ることなのか?
歳を取って、脳みそに新しい回路を作りにくくなっているのかもしれないが。
少なくとも直感としては無理だ。

出来ない、という現実を突きつけられるのって、やっぱ面白くない。
自分の能力が劣っているということをゲームで証明されているわけだからね。
2回目のポリリズムに出会うまで、私は『リズム天国』にずーっと魅了されていたのだが、急激にやる気がなくなってしまった。

で、凄く納得した。
ゲームはだから簡単になってきたんだな。
なんで金払ってまで、能力が劣っていることを思い知らなければならないのか?
娯楽としてのゲームはクリアできる方がイイ。
狭義のゲームを小さくして、別のところで喜びを担保するように創られてきたのは、ごく当たり前なんじゃないか。

ところが、クリアできる人はもっと難しいモノを望むし、そう主張することは気持ちいいんだろうな。
クリアできるうちはね。
いずれ何処かで脱落するんだけど。

『リズム天国』は演出を抑えたゲームだから、ステージを進めていけば自ずと難しくならざるを得ない。
誤魔化しが利かないんだ。
この作品はゲームというモノを考える良い材料ではあるな。



<追加>
全く演出が無いわけではない、という点において「bit Generations」と比較してみると、また面白いかもしれない。
同じ結論に持って行くことも出来るし、異なる結論に持って行くことも出来るな。



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