私は今どきのメダルゲームを知らない。 もう10年以上、ゲーセンに入ったこともないからね。 お年寄りがメダルゲームやってるって話は聞いたことあるけど、パチンコ代わりに。 私が知ってるメダルゲームは、ほぼルーレットみたいなヤツだけ。 2,4,6,8,16,32と書かれた数字が円上に並んでいて、その数字にベットするヤツ。 当たるとその数字と同じ枚数のメダルが戻ってくる。 いったんはメダルが増えるんだけど、10分もすると大抵全部なくなってしまう。 結果、数十円払って10分ぐらい楽しんだ事になっていた。 いま考えると、あれは無意味だけどな。 どうせ換金できないし、確率的に絶対負けるように出来ているはず。 ところで、『釣りスピリッツ Nintendo Switchバージョン』の話である。 私はこれがメダルゲームだとは知らなかった。 先日までやってた『ドラえもん〜』があまりにも釣らせてくれないから、とにかく釣りたい!と思って買ってみただけだったのである。 やってみたら意外だったことに、これは釣りのシミュレーターではなかった。 ほぼアクションゲームだよ。 ジャイロを使って釣りっぽい動作を取り入れてはいるものの、釣りをしている感触はないな。 狙った魚影に上手くキャスティングして、効率的に釣り上げるゲーム。 「効率的に」ってあたりがメダルゲームなんだ。 キャスティングすることにもメダルが必要だし、更に釣り上げるための必殺技にもメダルを使う。 如何にもメダルを使わせることを狙ったゲームなんだ。 釣り上げるのに使った枚数より貰える枚数が多くなるようにプレイするのがコツ。 しかし、向こうだってそう甘くはない。 釣れないように出来てるんだ。 必殺技は通常5回までしか使えないみたいで、問答無用で糸が切れる。 そこで更にメダルを投入したくなるように、必殺技ゲージが溜まっていくあたりがミソなんだろう。 ここまでやったんだから、最後まで釣らないと損だ、と思わせてメダル投入を煽る。 如何にも暇つぶし代は徴収させてもらいます、という作り。 なるほど、今どきのメダルゲームはこういう風になっているのかと感心した。 昔のルーレットなんかよりはずっと楽しいだろうね。 しかし、である。 家の中でやる意味があるのかな?とも思った。 これは家庭用だからメダルは増えるように調整されている。 割と簡単に全部の要素を開放できてしまった。 RPG風のキャンペーンモードも用意されているのだが、こっちも必ず釣れるようにバランス取りされていて、ボスが出てきてもあんまり嬉しくなかったな。 一応エンディングまではやったけども、それ以上はやる気になれなかった。 やっぱ、これはゲーセンで暇つぶしをするためのゲームなんじゃないか。 私がやりたかった釣りゲームではなかったな。 |