クレヨンしんちゃん「炭の町のシロ」、NS版

取って付けた感 2024_03_17



どうでもいいようなゲームが必要になることもある。
特に観たくもない動画を再生させているだけの時とか、放置ゲームを起動させているだけの時とか。
脳の処理能力が余っているときに、それを埋めるゲームが求められることもあるのだ。
私が特に好きでもない『クレヨンしんちゃん「炭の町のシロ」』をプレイしていたのは、そういう事情によるものであった。
前作はそれで満足できていたから。
ただし、今作にはちょっと当てが外れた感もあった。

基本は前作と同じ。
いわゆる「ぼくなつ系」というやつ。
今回は夏じゃないけど。
しんちゃんの祖父母が住んでいる秋田で、時間制限なく日常を過ごしていく。
異世界?だけど50年ぐらい前の日本のような炭鉱の町に行けるようになるが、特に何も起きない。
たぶんそれがいいんだろう。
虫取りや魚釣りをしながら、ただただ日々を過ごせればよかったのである。

しかし、意外と収集要素が少なかった。
10時間もやれば9割方集まってしまう程度。
しかも、終盤になるとトロッコレースを半ば強要される。
シナリオを進めるためにアイテムが必要になり、それを得るためにはトロッコレースをやらなければならないのである。
それも割とがっつり。
ミニゲームにしては結構難しい上に、最低でも15勝ぐらいはしないと必要なアイテムが溜まらない。
酷く面倒だった。
シナリオを無理に進める必要もないのだが、収集要素が少ないから、やらざるを得ない感じだったな。

そして急転直下、感動のエンディングへと向かう。
なんかすごく取って付けた感が強かった。
そんなに無理矢理終わらせなくても・・・と思ったね、私は。

前作が思ったより売れたからもう一本作りたい、作る以上は差を出さなきゃ、という事情があったのかな。
いずれにしても、私が欲しかったのはこれじゃない。
物悲しいエンディングにする必要はないし、ただただ収集要素を多くするだけでよかったような気がしている。


戻る