「トゥームレイダー」っていうと、PC文化のイメージが強い。 昔はビデオカードを買うとオマケに付いてたりしたもんだけど、その割にそのビデオカードに最適化されているわけでもなく、自分で最適なセッティングを探さなければならなかった。 内容もきつめだった記憶しかない。 壁をよじ登っていく必要があるケースでも、登れる段差と登れない段差の違いがぱっと見では分からない。 今どきのコンシューマーからすれば不親切きわまりないシリーズだったな。 いかにもPCゲーム。 しかし、いつまでもPC文化のゲームであり続ける必要があるわけじゃない。 海外でもPCゲームはかなり縮小しているらしいしね。 先日発売された最新作のタイトルが『トゥームレイダー』と、ナンバリングも副題も何も付いていないのは、それなりに意味があるんだろう。 XBOX360で何かないかと探していたら、ヤケに評判良かったのが『トゥームレイダー』だった。 あんまりいイメージは持ってなかったのだが。 やってみたら、なるほど面白かった。 方向的には「アンチャーテッド」に近いんだな。 リアルタイムにアクションをやらせながらもシーンを演出していく。 見せ方はかなり斬新な印象で引き込まれた。 同一性の観点もしっかり盛り込まれている。 オープンフィールドと言いつつ、実は背後の道が閉じないだけで、特別遊びにくいわけじゃない。 従来のイメージと全く違う作品になっていた。 武器やスキルに経験値の概念を盛り込んでいるあたりは、より日本向きかもしれない。 ストーリー的にも新しい立ち位置になっている。 よくあるナンバリングの「0」に相当する物語である。 主人公ララの初めての冒険。 食料を得るために動物を殺し、生き残るために敵を殺し、仲間を救うために敵陣へ突入し、島から脱出するためにナゾを解く、その様を描いていく。 非常に説得力のある映像だし、お話だったな。 なるほど、こうやってトゥームレイダー(墓荒らし?)が誕生したわけだ、という。 前作を知らないからあれだけど、たぶん完全新作というつもりなんだろうね。 ララも、前のアンジェリーナ・ジョリーそっくりの(逆だけど)顔と若干変えているみたいだし、前を引きずらない決意なんでしょう。 新規IPとまで言ったら言いすぎかもしれないが、新生「トゥームレイダー」であることは間違いないな。 続編があったら、確実にプレイするよ。 もっとも、開発には多額の費用が掛かっているだろうから、採算が取れているとは限らないが。 |