雪の降りしきる中を渋谷へ向かった、PS2を買うために。 出がけにはチラホラ程度だった雪は次第に本降りになり、私の体に降り積もった。 何もこんな日に買いにいかんでも・・・、と我ながら可笑しくなってきたが、買うと決めたら何がなんでも手に入れたかったのである。 どうして急にPS2を買う気になったのかというと、PSの調子が悪かったからである。 FF9をプレイしはじめたのはいいが、3ヶ月くらい使ってなかったせいか起動に失敗する事が度々あった。 それにせっかくFF9をプレイするのだから、少しでもアクセスが速くなればそれに越したことはないと思った。 実際、PS2でFF9をプレイしてみると、かなり快適度が上がる。 買って正解だったと、私は一人ほくそ笑むのだった。 私はついにPS2ユーザーになった。 しかし、PS2の成功を願っているわけではない むしろ失敗することを願っている。 いや、このところ発表されているオプション群をみると、実際転ける目もありそうだという気がしてくるのだ。 あまりにも色々なことが出来過ぎるんじゃないだろうか? 以前にも書いたことがあるが、いろいろ出来過ぎるということは逆効果を生むこともある。 SSがそうだった。 オプションをつけないと楽しめないことが多すぎると、買い手としては購入を躊躇する。 シンプルな作りこそがPSの成功の源だったんじゃないかと思うのだ。 中途半端な時期にハードディスクなんぞが発売されると、また大変なことになる。 ハードディスクのようにゲームの本質を覆してしまうようなデバイスを作ってしまうと、そこまでは投資したくないと思っているユーザーを置いていくことになってしまう。 PCエンジンの拡張メモリーカードなんかがいい例なんじゃないだろうか。 SCEの最大の敵はソニー本社であるという話はよくされている。 ゲームの世界に詳しくない人たちが介入して、PS2を企業戦略的なマシンに仕立ててしまうんじゃないかと。 その話が現実味を帯びてきているんじゃないかと思えてならない。 そうなってくると、任天堂の出番がやってくるかもしれない。 ゲームキューブ、それは余分な機能を省いたゲームをするためのマシン。 PS2がある程度成功するのは間違いないが、ゲームキューブが競い合うような状況が生まれれば・・・。 私はそれを願っている。 かつて私達が経験したSSとPSの競い合いのような素晴らしい出来事が起こることを。 あの競争はゲーム世界にとってとても有益なものだった。 競い合うことで本体もソフトも安くなった。 そして何より私たちの心を沸き立たせた。 もう一度、あの高ぶりを味わいたいと思うのは私だけだろうか? 場合によってはセガが任天堂のサードパーティになってしまっても構わない、とさえ思う。 <びっくりたまげた門左衛門 2001_01_24> まさかこれを書いた途端に「セガ、ハードウェア事業撤退!」というニュースが流れるとは・・・。 いつかは来るだろうと思っていたが、正直辛いな。 かつて私たちの描いた夢が、本当に夢で終わってしまった。 |