現実の世界では良い人が長生きするとは限らない。 むしろ、悪い奴ほど長生きする、と嘆息することも多いだろう。 しかし、テレビゲームの世界まで現実と同じである必要はないはず。 結果的にプレイヤーが得だと感じなければ売れないわけだから。 プレイヤーが、というか私が納得できる結末であって欲しい。 これから『ペーパーマリオ オリガミキング』のラストの話を書くので、今後プレイするつもりのある方は読み進めないで下さい。 どういうわけか、『The Last of Us Part II』のラストから話は始まります。 クリアしたのは1か月以上前なのに、いまだに腹が立ってるの、『The Last of Us Part II』のラスト。 エリーが他人(ひと)の死なんて全然気にしない、という人間なら別に構わない。 あんな世界だから、そうじゃなきゃ生きていけないと思えるよ。 でも、最後に黄昏れているところからして、そうじゃないんだ。 あれって要するに、エリーが我々の理解できる善性を持った人間である、ということを示しているんだ。 しかし、だよ。 目的地に行く途中にたまたま立ちふさがった人たちを虫けらのように殺してきて、一番憎かった敵だけ殺さずに帰ってきた挙句、復讐なんて空しいだけ、大切なものをすべて失って少し成長しましたって顔してる奴を許せるのか? 私のバランス感覚では無理だね。 エリーは最後に絶対死ぬべきだと思うんだ。 それもエリーがナイフひと突きで殺してきたモブたちと同じように、あっさりと死んでしかるべき。 一方で、死ぬ必要はないと思うキャラもいる。 『ペーパーマリオ オリガミキング』のオリビアは消える必要なかっただろ。 オリビア自身は何にも悪いことしてないんだから。 願いを叶える千羽鶴に、兄が折ったオリガミを全部元に戻して、となんで願っちゃうのかな? そんな願いせんでもええやん。 そもそもこの話、コメディなんだよ。 折り紙職人のキノピオが折ったオリガミの王子様が主犯なんだけど、暴走を始めた原因がふざけていて、しかも誤解だったというオチ。 こんな騒動の責任をオリビアが取る必要なんかないんだよ。 確かにボム平さんは死んだけど、ボム兵は存在自体が爆発するためにあることをストーリーに組み込んだだけの話でしょ。 ボム平さんも全然恨んでないよ。 最後の願いは、「兄が折ったオリガミを全部元に戻して、ただし私以外!」でいいと思うんだ、私は。 どうせご都合主義なら、最後は納得できる終わりにしてもらいたいもんだね。 生きるべきは生き、死ぬべきは死ぬ。 せめてテレビゲームの世界ぐらい、そうあって欲しいものである。 |