to a T、GamePass版

perfectlyではない理由 2025_07_14



「to a T」という言葉を私は全く知らなかった。
調べたところ、perfectlyの意味があるんだそうだ。
でも、perfectlyならperfectlyでいいじゃん、なんで「to a T」なの?という話である。
つまり『to a T』というゲームの上手いところはそこにあった。

この『to a T』をプレイしたのは、ホントに他にやるものがなかったから、というだけのこと。
特にやりたかったわけじゃない。
やってみたら、ゲームとしては特にこれといって何もない。
ただストーリーを追っていくだけ。
問題になるのは「T」の部分だけである。

このゲームの主人公は学校に通う子供(性別は明示されていない)。
ただし普通の子供ではなく、手が横に伸びたまま曲げられず「T」の字で暮らしているのだ。
プレイし始めてすぐにわかる。
これは障碍者と同じなのだ、と。
普通に暮らせないので、犬に助けてもらっているあたりも介助犬と同じだな。
それでも、それほど深刻ではない状況。
ゲーム中にはしつこいほど、日本語訳で「完璧」という言葉が出てくる。
つまり、何か障害があっても、何かが欠けているわけではない、ただそこにいるだけで完璧な存在なのだ、というようなことが言いたいのだろう。
要するに、多様性万歳!みたいな話である。
それが悪いとは言わないが、在り来たり過ぎると私は思っていた。

操作性が悪いこともあって、私は第5話あたり止めたくなっていた。
もう止めようと思った第6話。
主人公のお母さんが回想シーンの中で、緑モヒカン&鼻ピアスで登場したのを見て、ちょっと興味が回復したな。
そこから怒涛の急展開。
まさか「T」ってそこから来てたの?っていう驚き。
ここは予想外で面白かったな。
なるほどperfectlyじゃなくて「to a T」を使う意味がそこにあったわけだ。

最後の結論は予想通りで、やはりつまらない。
でも、途中の発想は凄いね。
そんなに長くはないし、ちょっとやってみる分には悪くなかった。


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