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「to a T」という言葉を私は全く知らなかった。 調べたところ、perfectlyの意味があるんだそうだ。 でも、perfectlyならperfectlyでいいじゃん、なんで「to a T」なの?という話である。 つまり『to a T』というゲームの上手いところはそこにあった。 この『to a T』をプレイしたのは、ホントに他にやるものがなかったから、というだけのこと。 特にやりたかったわけじゃない。 やってみたら、ゲームとしては特にこれといって何もない。 ただストーリーを追っていくだけ。 問題になるのは「T」の部分だけである。 このゲームの主人公は学校に通う子供(性別は明示されていない)。 ただし普通の子供ではなく、手が横に伸びたまま曲げられず「T」の字で暮らしているのだ。 プレイし始めてすぐにわかる。 これは障碍者と同じなのだ、と。 普通に暮らせないので、犬に助けてもらっているあたりも介助犬と同じだな。 それでも、それほど深刻ではない状況。 ゲーム中にはしつこいほど、日本語訳で「完璧」という言葉が出てくる。 つまり、何か障害があっても、何かが欠けているわけではない、ただそこにいるだけで完璧な存在なのだ、というようなことが言いたいのだろう。 要するに、多様性万歳!みたいな話である。 それが悪いとは言わないが、在り来たり過ぎると私は思っていた。 操作性が悪いこともあって、私は第5話あたり止めたくなっていた。 もう止めようと思った第6話。 主人公のお母さんが回想シーンの中で、緑モヒカン&鼻ピアスで登場したのを見て、ちょっと興味が回復したな。 そこから怒涛の急展開。 まさか「T」ってそこから来てたの?っていう驚き。 ここは予想外で面白かったな。 なるほどperfectlyじゃなくて「to a T」を使う意味がそこにあったわけだ。 最後の結論は予想通りで、やはりつまらない。 でも、途中の発想は凄いね。 そんなに長くはないし、ちょっとやってみる分には悪くなかった。 |