学生の時分、TK-80を使ったことがある。 実験の1テーマ、4人で一台、150分だけだが。 TK-80ってのは、日本で最初に普及した個人向けのコンピューターのことである。 その頃にパソコンを弄ってた人たちのことを、よく第一世代とか呼んでたな。(当時はまだ「パソコン」という言葉は存在せず、「マイコン」と呼ばれていたが) 私が小学生の頃に電気屋さんに通っていたときは、既にPC-8001mk2とかFM-7の時代で、第三世代と呼ばれていたと記憶している。 小学生の時点でそれだから、大学生の頃になると、TK-80なんてのはもう化石のようなコンピューターである。 それをわざわざ実験に使うのは、コンピューターの動作が分かりやすいから。 BASICみたいな高級言語が使えないので、却っていま何をしてるのかが分かりやすいんだ。 曖昧な記憶によると、学生実験用に、データが今どこにあるのかを示すランプが点灯する特別仕様になっていたと思う。 唐突にTK-80の話を書き始めたのは、NS版の『ヒューマン・リソース・マシーン』をやっていて、おんなじだなと思ったからである。 買う前は、パズルゲームかと思ってた。 プログラムといっても、知育玩具で使うような簡単なヤツだろうと。 やってみたら全然違う。 これ、マジモンのプログラミングじゃん。 最初のうちはパズルゲームと言えなくもないが、終盤や応用問題(左コース)はマジでプログラミング。 こういうの、アゼンブラって言うんだったかな。(もう忘れた) メモリ上のデータを直接計算できず、いったん仮置き場(レジスタ)に置かなきゃいけないあたりがTK-80を思い出させた。 人間がデータを運ぶところなんかは、シニカルさを表現すると共に、計算手順が目に見えるようになっていて、とても上手く出来ている。 教育的なところもTK-80を思い出させる要因の一つだったかもしれない。 元々TK-80はエンジニアの教育用として開発された経緯があったらしいからね。 最初の方は簡単で、どんどん出来るし、単純に面白かった。 プログラムのサイズやステップを減らすように改良するのも楽しい。 しかし、最後の方はちょっとしんどかったな。 バブルソートとかマジで授業そのものじゃんか。 下手に授業受けるよりは、こっちの方が楽しくて身につくかもしれないが。 私みたいなおっさんがやるより、是非お子さんにやって頂きたいものである。 ただし、ちょっと問題もあって、NSは操作しにくかったな。 アイコンが小さいからタッチしづらいし、指で画面が隠れちゃうから思ったところにドロップできない。 よく間違えてイライラした。 あと、プログラムが長くなると見づらい。 いちいちスクロールさせていると、やる気がなくなってくるのだ。 恥ずかしながら、最終問題のプログラムのどこかにバグが残ってるのだが、デバッグするのがメンド臭くて放置している。 あるのかどうか知らないが、PC版があるなら、そっちの方がいいかもね。 |