『マリオストーリー』をやっていて、凄く気になったことがあるので書き残しておきたい。 それは「連打はつまらない」ということである。 逆に言うと、「タイミングを計る事は面白い」とも言えるのだが。 『マリオストーリー』というゲームは、一応RPGライクなゲーム仕立てを採ってはいるものの、戦闘パートではアクション要素が入ってくる。(フィールドにも拡張できるのだが) 攻撃コマンドを選択後、攻撃がヒットする直前にAボタンを押すと2回攻撃できたり、攻撃される寸前にAボタンを押すとダメージが減ったりするのだ。 これは新鮮な構成だな、と感心しながら私はプレイしたものである。 実際面白かった。 しかし、アクションに連打を取り入れたものは、ひどくつまらなかったのである。 マリオの仲間の中に、連打すると攻撃力が大きくなるキャラがいるのだ。 これはただ疲れるだけだった。 勘弁してくれよ〜と思いながら耐えた。 で、プレイしていて思ったのだが、「連打はつまらないが、タイミングを計ることは面白い」ということが、何かしらゲームの本質的な部分を指し示しているのではないだろうか? つまり『マリオストーリー』だけじゃなくて、全てのゲームに拡張できる要素として。 例えば、例が非常にマイナーで申し訳ないのだが、『スーパーマグネチック ニュウニュウ』(注)というDCのゲームをやっているとき、こんな事があった。 磁場ギミック間の距離が遠いと面白かったのである。 それは目で見て、ここでボタンを押す!と判断して、それに対する結果が得られるからであった。 場合によっては、結果をフィードバックして判断を修正する。 ところが、磁場ギミック間の距離が近いと連打するより他なく、たとえ成功しても面白くないし、失敗してもフィードバックをかけようがない。 この違いは、「目で見て判断し」というところにあるだろう。 プレイヤーの意志で何事かしている、ということでなければ面白さは感じられない。 そして、「目で見て判断する」ための適当な時間をプレイヤーに提供する。 遅すぎても早すぎてもいけない。 そのバランスが取れているゲームはとても面白いし、判断に成功した時の喜びたるや、我々のよく知るところだろう。 たまたま「マリオ」つながりだから思うのだが、かつて世界を席巻した『スーパーマリオブラザーズ』の面白さの本質はそこにあったのではないか、などと考えたりしている。 敵を踏んづけたり、ブロックの上にジャンプしたりするのは、まさにタイミングの問題なんじゃないか。 もっとも私は『スーパーマリオブラザーズ』を実際にやったことがないので、それを語る資格はないのだが・・・。 当時私はパソコンゲーマーだった。 なんであんなチャチな画面のゲームをみんな一生懸命やってるのか、不思議で仕方なかったものである。 (注)『スーパーマグネチック ニュウニュウ』 DCで発売された磁場を使ったアクションゲーム。 自キャラはN・S極の磁場を発生させることが出来、同極性の場合は弾かれ、異極性の時は引っ付くことでゲームを構成する。 「磁場ギミック間」というのは、磁性を持った仕掛けと仕掛けの距離のこと。 |