テイルズ オブ シンフォニア

心配り 2003_12_08

 

今時のゲームに必要なのは心配り。
必要のない負荷は取り除いてあげなければならないし、必要な負荷であってもそれが面白くなければ、何か気を紛らわすような仕組みを導入してあげるべきだ。
そうしてくれないと私が困る。
私にもっと優しくして!(難易度の話ではなくて)
そう叫びたくなる今日この頃、私にピッタリのRPGに出会ったのである。
その作品の名は『テイルズ オブ シンフォニア』。
これは心配りに満ちあふれていた。

『テイルズ オブ シンフォニア』という作品は、戦闘パートがアクションゲームになっていることを除けば、まずまず普通のRPGだったように思えた。
しかし、細かいところが凄い。

「ぱっと移動」なんか嬉しかった。
必要のないところは、目的地まで一発で移動させてくれる。
それも一律に「ぱっと移動」なんじゃなくて、必要に応じて「ぱっと移動」させてくれるところがたまらなく嬉しかった。
プレイヤーがどういう状態にあるのか、よく考えてくれている証拠だ。

意外に嬉しいのが、犬の名前つけ。
ヒロインが世界中の犬に勝手に名前を付けて呼ぶのである。
「この子はクッキーって感じ。尻尾がかわいいな。」とかね。
他愛もないことなんだけど、これは嬉しかった。
最近のゲームって、町の中を隅々まで回ってみる必要はなくなってるんだけど、これはもう習性で全部歩き回らないと気が済まない。
でも実はイヤでイヤで仕方がなかったりするのである。
そんなとき、犬がいると随分と気が紛れたな。
他にも「ワンダーシェフ捜し」なんかは建物の中を歩き回るときに良いアクセントになった。
ただ歩き回るのってつまらないだろうな、と予測してくれているのが嬉しい。
フィールドを歩いているときに発生する会話なんかは、気を紛らわすのに加えて、キャラクターを立てるのにも一役買っていて上手さも感じた。

この作品はホントに心配りが行き届いていた。
ココでは触れないけど、戦闘パートも結構楽しかった。
通常4連コンボから必殺技につなげる攻撃は、単純だけど飽きが来ない。
タイミングの要素が入ってるから。
にもかかわらず、「戦闘システムがばっちりだから、他のところは目をつむってもらえるよね」と思わなかったところがスゴイ。
ナムコって、RPGもイイもの創るんだな。
知らなんだ。



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