今時のゲームに必要なのは心配り。 必要のない負荷は取り除いてあげなければならないし、必要な負荷であってもそれが面白くなければ、何か気を紛らわすような仕組みを導入してあげるべきだ。 そうしてくれないと私が困る。 私にもっと優しくして!(難易度の話ではなくて) そう叫びたくなる今日この頃、私にピッタリのRPGに出会ったのである。 その作品の名は『テイルズ オブ シンフォニア』。 これは心配りに満ちあふれていた。 『テイルズ オブ シンフォニア』という作品は、戦闘パートがアクションゲームになっていることを除けば、まずまず普通のRPGだったように思えた。 しかし、細かいところが凄い。 「ぱっと移動」なんか嬉しかった。 必要のないところは、目的地まで一発で移動させてくれる。 それも一律に「ぱっと移動」なんじゃなくて、必要に応じて「ぱっと移動」させてくれるところがたまらなく嬉しかった。 プレイヤーがどういう状態にあるのか、よく考えてくれている証拠だ。 意外に嬉しいのが、犬の名前つけ。 ヒロインが世界中の犬に勝手に名前を付けて呼ぶのである。 「この子はクッキーって感じ。尻尾がかわいいな。」とかね。 他愛もないことなんだけど、これは嬉しかった。 最近のゲームって、町の中を隅々まで回ってみる必要はなくなってるんだけど、これはもう習性で全部歩き回らないと気が済まない。 でも実はイヤでイヤで仕方がなかったりするのである。 そんなとき、犬がいると随分と気が紛れたな。 他にも「ワンダーシェフ捜し」なんかは建物の中を歩き回るときに良いアクセントになった。 ただ歩き回るのってつまらないだろうな、と予測してくれているのが嬉しい。 フィールドを歩いているときに発生する会話なんかは、気を紛らわすのに加えて、キャラクターを立てるのにも一役買っていて上手さも感じた。 この作品はホントに心配りが行き届いていた。 ココでは触れないけど、戦闘パートも結構楽しかった。 通常4連コンボから必殺技につなげる攻撃は、単純だけど飽きが来ない。 タイミングの要素が入ってるから。 にもかかわらず、「戦闘システムがばっちりだから、他のところは目をつむってもらえるよね」と思わなかったところがスゴイ。 ナムコって、RPGもイイもの創るんだな。 知らなんだ。 |