影の塔

光のあて方ひとつで 2010_08_02

 

最近気づいたことがある。
照明の真下で筋トレすると、ガラスに映った自分の肉体が超カッコイイ。
肩とか胸の筋肉って上の方についていて、余分な肉は下に垂れ下がっている。
ダンベルなんか持ってると、光が膨れあがった筋肉の上の部分にだけ当たって、余計なところが見えなくなるんだな。
鏡だと余計な肉が見えちゃうけど、反射率の低いガラスなら光が当たっている部分だけくっきり見えて、現実とは違う絵になるのだ。
光のあて方一つでずいぶんと変わるものである。

だからというわけではないが、私はWiiで発売された『影の塔』をこのところプレイしていた。
大雑把に言うと、主人公である影が切り離された肉体を求めて塔を登っていくゲームである。
このゲーム、コンセプトが非常に面白い。
光がつくる影を謎解きに使う。
光源を動かしたり、投影面を90度回したりして、影の形を変えることで障害をクリアしていくのだ。
つまり謎解きとしては3D、空間把握が必要になる。

その一方でアクションとしては2Dなんだよな。
影だから。
すごく取っつきやすい。
3Dで謎解きしながら、実態としては2Dっていうところが面白い。
アマゾンで見た瞬間からこれは面白そうだ、と思ってやってみたら実際面白かった。

ただし、実は結構キツイんだけど。
キツイってのは難しいって事じゃなくて、私流に言うと喜びを増幅する効果がほとんどないという意味である。
ホントに謎を解くそのままの喜びしかない。
非常にストイック。
連続してやっていると、遊んでんだか働いてんだか分からなくなる。
クリアした!と思ったらまだ続きがあったとき、ガックリ来たもん。
あの・・・もう終わってくれてイイです、と思ったな。

企画的には3DSに回せばよかったのに、という気がしないでもない。
3DSの初期に出せたら、かなりの訴求力がありそうな気がする。
たぶん3DSが発売された興奮も手伝って、もっと面白く感じられるんじゃないか。
本質的に面白くなるわけではないにしても。
おそらく開発してる時には、まさか3DSが出るとは思っていなかっただろうけど。


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