久々に「田中ロミオ」の名前を見た。 『終のステラ』という非エロのギャルゲーらしきもののシナリオライターとして。 ゲーム記事を検索しているときに偶然見つけたのである。 ちょうど発売直前だった。 正直あんまりノベル系に耐えられる自信はなかったのだが、ダウンロード版が安かったので買ってみた。 でも、スプラの待ち時間にちょこちょこ読んでいたら、案外すんなり終わった。 当然これから『終のステラ』について書くのだけれど、発売されたばかりでもあり、興味のある人ほど読まないでください。 私がプレイしながら考えた予断を書くので、結果的に内容が推察できてしまいます。 このゲームの主人公は運び屋と呼ばれる墓場泥棒兼行商人のような仕事をしている。 人類が絶滅しかかった世界で、前時代のハイテク品を点在する居住地に届けているのだ。 この時点で私は『DEATH STRANDING』を思い浮かべたね。 もっともこの『終のステラ』は完全なるノベルであって、ゲームは全くないんだけど。 選択肢すらない。 話を少し進めると、正体不明の大型機械獣みたいな奴が出てきた。 何のために何をしているのか、人間側からは分からない。 後にわかるのだが、人間のためにAIが勝手にやっているらしい。 これ見た時私は『Horizon Zero Dawn』を思い浮かべた。 徐々に荒廃した人間世界が描かれるにつれ、これはリサイクルなのか、と私は思った。 「人類は衰退しました」の時に考えた裏設定のリサイクル。 地球が妖精さんの世界になる前に、人間がいかにして滅んだのか、を当然作者は考えたはずだからね。 人間はあまりにも愚かだから、妖精さんみたいにほんわかした世界にはならない、と考えたのだろう。 ところで、主人公の目的は、依頼人のところまで人間よりも人間らしい少女型アンドロイドを届けること。 人類再興のためにこのアンドロイドが必要だという。 道中には野生化した人間やら、過去の遺物の警備機能やら障害がいっぱい。 それをアンドロイドと共に乗り越えていくうちに主人公の中に父性が芽生えていく。 これ、まんま『The Last of Us』じゃん。 どう考えても最後に主人公は決断せざるを得ない。 どうすんだ? さすがに有名な作品と同じというわけにはいかんだろ。 という具合に予断を挟みまくりのプレイだった。 ただ読むだけだから、プレイといっていいのかわからないが。 面白かったし、読後感は良かったのだが、オリジナリティは全く感じなかったな。 すでにいろんな作品が世の中に溢れているわけで、完全なオリジナルを望む方が無理なんだろうけどね。 <追加> あれ? 『終のステラ』を英語訳すると、「the last of stella」。 間違っている方の確信犯なのか。 |