ゲームメーカーに対して私たちはイメージを持っている。 ゲームメーカーと一口に言っても実際には、開発チームが違ったり、外注だったり、そもそも人間が入れ替わっていたりするわけだけれども、何となくのイメージがあるわけである。 中でも悪いイメージが定着しているメーカーさんと言えば、スクウェアエニックス(以下、スクエニ)だろうね。 見た目ばっかりで中身がないイメージ。 表現がリッチになった今どきのゲームを批判する向きからすれば、だが。 プレイさせないでムービーばっかり見せてるってことはプレイヤーの寄与を奪っているわけで、批判されるのもやむを得ないところではある。 好き嫌いは別として、私は見栄え重視のメーカーさんがあっても悪くないと思っているけど。 しかしながら、『The 3rd birthday』をやってみたら、ちょっとイメージと違ったな。 おしゃれなお姉ちゃんが主人公で相変わらずのところもあるが、割と硬派な作りだった。 序盤で挫けそうになったよ。 まさかこんなゲームをスクエニが創ってくるとは思いもしなかった。 まず珍しく全然ストーリーを説明しないんだ。 ムービーも短めだね、スクエニしては。 しかも最後の方まで説明はほとんどなし。 これだけプレイヤー側に投げてきてるのは意外感があった。 ゲームもかなり厳しめだな。 ちゃんと理解しないとノーマルでも序盤でつまずく。 適当にやっててエピソード1で躓いたときには自信を喪失しそうになった。 正直舐めていた。 以下、面倒だから語句の説明はしない。 興味があったら自分で調べて欲しい。 エピソード1でリバレーションを使っていないことに気づいて、ああ、これで出来ると思ったら、またエピソード2で詰まった。 途中からは難易度下げられないし、止めようかと思った。 戦闘が長引くと削られていくから、効率よくオーバードライブを発生させていかないとダメなんだよ。 効率よくオーバードライブを発生させるにはどうした良いのか、そのために武器やDNAをどうセッティングしたらいいのか、と考えていくとグッと楽になったな。 エピソード3からはすんなりいった。 スクエニにしては早い段階で壁を設定している印象だ。 いつも壁を作るにしても後ろの方に作る傾向があったのに。 早い段階で理解を深めたから、そのあと楽しかった。 やれば出来るじゃないか。 いままであれほどプレイヤーに負荷をかけることを怖れていたのが嘘みたい。 きついけど、好印象だった。 PSPだからかもしれないけどな。 もともとオーバースペックだったこともあり、6年経ってゲーム機としての開花期を迎えており、モンハン3の大ヒットで熱心にゲームする層が集まってる。(ただし、日本限定らしいが) 良いタイミングで良いゲームが発売されたってことなのかな。 まさかあのスクエニがね、っていう感じのゲームだったな。 <後日談 2011_01_27> 今日、PSPの次世代機の発表があったらしい。 速報の記事を読んだだけだが、またもの凄いオーバースペックなのを出してきたな。 まるで反省していないというか、反省する気はそもそもないらしい。 ゲーム機としてだけじゃなくて、iPad対抗機という位置づけなのかもしれんけど。 ランニングコストも含めて安ければ確かに欲しいマシンではある。 |