このところ憂鬱な日々が続いている。 DC生産中止の発表があってから様々な情報が流れてきたが、それはどれも私の心を重くした。 「VF4がPS2に移植される。DCでは出ない」 そんな馬鹿な!多少見栄えが落ちていたって構わないだろうに。 「セガとナムコが協力してゲームを開発」 それも、PS2互換基盤を使ってだって? 「セガとスクウェアがアーケードで共同プロジェクト」 あの憎きスクウェアと手を組むだって? 本来は歓迎すべき事態なのかもしれない。 今のままではダメなことはわかっている。 だが、私は自分がこの状況に対してどういう立場をとるべきなのか、いまだ決しきれていない。 こんな状況の中、私は一つのゲームに希望の光を見た。 それは『ファンタシースターオンライン』の中にあったのだ。 といっても、『ファンタシースターオンライン』そのものではなく、オマケの『ソニックアドベンチャー2体験版』の方なのだが。 『ソニックアドベンチャー』の方は必ずしも素晴らしいゲームだとは言えなかったろう。 ラインナップの都合でRPGもどきのゲーム仕立てをせざるなかった。 ソニックの持っている魅力とDCの可能性の一端を見せるに留まった、という見解を私は持っている。 しかし、『2』はそうではない。 体験版をプレイした限り、このゲームの目指しているのはアクションゲームである。 私達はもうすぐ素晴らしい出会いをすることになるだろう。 私は「中さんってすごい人だな」と思った。 私達にはまだ中さんが残されている。 まだ終わりじゃない。 そう思いたかった。 しかし一方でそれは、もう中さんしか残されていない、ということも意味していた。 かつて私達は一人のカリスマを失った。 そのゲームの背負わされていた宿命はあまりに過酷で、その役割はあまりにも重大だった。 その宿命に耐えられず、その役割を果たすことが出来なかったとき、私達は一人の偉大なカリスマを失ってしまったのだ。 それは「そのゲームが面白いかどうか」という議論をする機会も、「わかってくれる人だけ楽しんでくれればいい」などという言い訳の余地すらも与えられぬ次元で決められたことだった。 もう私達には中さんしか残されていないのだ。 私は中さんがどう思っているのか知りたかった。 香山某の話なんかはどうでもいいんだ。 教えてください、中さん。 私達はどうすればいいのですか? 私達には、もうあなたしか残されていないんです。 教えてください。 ハードを失ってなお私達はセガファンたり得るのですか? 私は中さんの足にすがって泣きたいと思った。 |