「捨てプレイ」という言葉がある。 シューティングゲームなんかで、序盤にイージーミスをしてしまい、難関を前にして戦意を喪失しているにもかかわらずプレイし続けている状態をさすことが多い。(アーケードだと、お金払ってるから止めちゃうのも勿体ないし) しかし、アクションゲームにはこれは欠かせないものだったのだ。 なんだかもうすっかり忘れていた。 『ビューティフルジョー2 ブラックフィルムの謎』をプレイし始めたのは発売直後だったのだが、全く進んでいなかった。 全7話の3話あたりで詰まってしまい、やる気を失っていたのだ。 「こんなにつまんないゲームだったっけ?ビューティフルジョーって」と、首をひねる毎日が続いたのである。 「KIDS」モードに切り替えようかと思ったのだが、ゲーマーとしてそれも恥ずかしいような気がするし・・・。 私がこのゲームの遊び方に気がついたのは、『マクロス』のバルキリーみたいな中ボスが2回目に登場した時のことである。 普通に一発だけミサイルをはじき返していると、与えるダメージが小さくて、ものすごく長い時間戦わなければならない。 同じ事を何回も何回も繰り返すことになる。 このゲーム創った奴アホだな、と思いながらやっていて、偶然敵の懐で無敵ローリングキックを放ったときに、自分の間違いを知った。 ミサイルを全部まとめてはじき返す事ができるのだ。 あたり判定にビビって、確かめていなかった。 これをやると、プレイタイムはおそらく5分の1ぐらいになるだろう。 このゲームは非常に間延びしている。 凄くテンポが遅くて、雑魚戦なんかホント勘弁して欲しいと思う。 で、雑魚戦で使った時間を無駄にしたくないので、つい捨てプレイを惜しんでしまうのだ。 ボス戦でも一発でクリアしたい、という思いに駆られて、大きくダメージを与える方法を探さないまま戦ってしまっていた。 粘って粘って、少しずつダメージを与えていると、どうしたって少しずつ自分も削られてしまう。 さんざん時間を使ったあげくにゲームオーバー、しかも、理解度は全く上がってません→やる気沸かない→クソゲーっていう構図に陥っていたんだな。 これに気がついてから、まず捨てプレイを入れることにした。 ゲームオーバーにならないとVポイントを回収出来ないんだけど、時間もったいないから最悪リセットでもイイと割り切ってプレイする。 そうすると、どんどんゲームが進むようになった。 自分の成長が感じられるとゲームって面白い。 行き詰まっていたのが嘘のようにクリア出来てしまった。 アクションゲームを遊ぶには当たり前のことだったな、捨てプレイが必要だなんて。 特に「ビューティフルジョー」はひどく間延びしているゲームなので、自分で間を詰めにいってやらないといけない。 敵さんのプレイ(演技)時間が長いから、プレイ回数を減らしてやらないとますます間延びしてしまうのだ。 ここが今回の肝だった。 気づくのに随分と苦労したな。 <語句説明> KIDSモード:通常のEASYに対応すると思われる。難しければKIDSモードでやればいいじゃん、っていうのだが、プライドがあるので「ADULTモード」でやらざるを得ない。つくり手もそれを狙っていて、[KIDS][ADULT]で分けたんだろう。 バルキリーみたいな中ボス:可変態戦闘機(?)。変形すると脚が出てくる。 Vポイント:連続攻撃を決めた場合などの美しさに対して与えられる得点。アイテムやワザと交換出来る。 |