得をする、という観点からすると、レーシングゲームは2種類に分類されると思われる。 簡単に言えば、シミュレーター系か否か。 現実の世界で車が好きな人は、よりリアルな造形、よりリアルな挙動をするゲームを好むだろう。 現実には買えないような実在の車、それも大好きな車を使い、普段は走れない実在のサーキットを舞台にして、リスクなく無茶な走りができる、という意味でそれは得な行為であると言える。 しかし、私みたいに車がそもそも嫌いな人間にはあまりメリットがない。 実在の車を体験することに何の喜びも感じないんだから。 私はインチキ臭くてもいいから、よりゲームとしてデザインされたものが好きである。 『リッジレーサー3D』は極めて私向けのレーシングゲームだった。 このゲーム、初見でも結構走れる。 というのも、道幅が広い上に、適当にドリフトすればコーナーを曲がり切れてしまうからだ。 コーナーに突入してからドリフトを開始しても楽勝で間に合ってしまう。 極端な話、車体が反対方向に90度向いちゃっていても、方向キーを入れれば道なりにドリフトするとか、インチキにもほどがあるだろ。 進入角度とかはそれほど効いてこない・・・のかな?、内部処理はわからないが。 ただし、道幅が広い分、外回りすると行路長が長くなるから、タイムの方に大きく影響してくる。 当然、タイムの伸びしろも大きいわけだ。 最初から気持ちよく走れて、成長も感じられる。 非常に遊びやすいゲームだった。 おまけに、ドリフトするとターボのエナジーが溜まるようになっていて、ドリフトすることがマイナス要素として捉えられていない。 ドリフトすると却ってタイム落ちますよ、という方が近頃は普通だと思うが。 むしろ積極的にドリフトして、ターボ使いましょうという狙いなのかな? 断言出来るほどにはやりこんでないけど。 インチキという意味では敵車もインチキだ。 デッドヒートを演出してくる。 たぶんこちらのスピードに合わせてるんだろうな。 自車を入れて常に3台でデッドヒート状態になる。 で、ターボ使って振り切れ、みたいな構成。 このゲームの中に登場する車が実在するのか私は知らないけど、実車のレースゲームというよりは「F-ZERO」やってるような感じ。 ロングジャンプとかあるし。 「F-ZERO」みたいなもんだと思えば、これはこれでいいんじゃないか。 面白かった。 |