武門の子は怖いという。 いきなりなのだが。 なんで武門の子が怖いのかというと、必ず復讐するからである。 粘着力のある恨みつらみで復讐するのではない。 武門の子ならば親の仇は討たねばならんだろう、と当然に討つ。 さわやかに仇を討つ。 私はそこに美しさを感じるな。 その美しさにあやかるならば、私はセガの子は怖いと言われてみたいものである。 いま私たちは岐路に立たされている。 SCE、任天堂、マイクロソフトと3社の次世代機の情報が出てきたところだ。 任天堂はまだ情報を隠しているけど、この年末にXBOX360が発売されることを考えると、そろそろ自分の立場を決めなければならないだろう。 ひょっとすると、これが最後の戦いになるかもしれない。 ハードウェアのパフォーマンスが飽和してきているので、ここで覇権を握れなかったメーカーに次回はないかもしれないのである。 任天堂が主張する革新の意味が明らかになれば、また少し事情は変わってくるのだろうが。 最後の戦いとあらば、やはり悔いのないように参戦してみたいものである。 どれが勝ってもいいや、と思っているより、どれかに肩入れした方がゲームは楽しい。 少なくとも過去に楽しかった経験が私にはある。 ゲーマーならば、いざ鎌倉!といきたいところだろう。 しかし、いま私が考えていることは一つだけである。 SCEを倒したい。 消去法で考えれば、任天堂サイドで戦うしかないわけだが、どうも私は任天堂ファンにはなれそうもないな。 たとえ任天堂のゲームの素晴らしさを認めることは出来るとしても。 かつて私は2度負けた。 積極的に戦って負けたし、消極的に戦ってまた負けた。 そしてセガは消滅した。 パチスロ屋に成り下がった現在のセガにかける情けも義理も私は持ち合わせてなどいない。 それでも私はSCEを倒す。 かつて自分がセガを愛していたという資格だけをもって倒す。 自分がプレイすることだけで倒す。 さわやかに倒す。 SCEが憎いわけじゃない。 これは当たり前のことなのだ。 |