『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』が発売されるのを私は楽しみに待っていた。 ちゃんと発売日に届くように発注を済ませておいたのである。 しかし、実質的にゲームがスタートしたのは一週間後のことだった。 だってオープニングが怠いんだもん。 3Dフィールドを移動しながら、16人の話を聞いてまわるのが超メンド臭い。 ちょっとやってはすぐスリープ、の連続だったな。 はよ事件起これよ、と思いながらオープニングに私は耐えていた。 最初の事件が起こってからは、結構スムーズにプレイできたけど。 今さっき、やっとエンディングまで辿り着いて、なるほどな、と思った。 例のアレ、知りたくなくても目に入っちゃってたんだけど、意外と納得のエンディングじゃんか。 この話を書くには当然エンディングに触れなければならないので、これからプレイするつもりのある方は読み進めないでください。 このゲーム、最終話まで特に不満なく進んでいった。 基本的に毎回やることは同じなわけで、意外性があるような無いような、いつもの感じで進んでいくのである。 友情を感じ始めていたキャラが殺人を犯したり、殺されたりするわけだ。 私はそれなりに満足してたな。 記憶を失っているはずなのに、やたらと仲間感を出しているところがちょっと気にはなったが。 別にこのままいつもの感じで終わってくれても良かった。 ところがっていうか知ってたんだけど、最後にどんでん返しが起こるのである。 実はこの世界は「ダンガンロンパ」というフィクションの世界だったんだ、と。 我々プレイヤーが望むからこそ、何十回も続いてきた「ダンガンロンパ」というリアリティショーみたいなものだったというのである。 そこで主人公達は最後に、自分たちが、希望が勝つから視聴者が喜ぶのだ、と気付く。 最後に希望が絶望に打ち勝つからこそ、「ダンガンロンパ」が続いてしまうのだったら、自分たちは死んでもいいから、敢えて何もしない、と主人公達は言い出す。 これは納得だね。 だって私は、はよ殺人事件起これ、と思ってたもんな、序盤では。 そうだよ。 我々プレイヤーが面白かった、続編出して、と要望するから、またコロシアイが始まるんだ。 つまり、コロシアイが終わるには、我々プレイヤーが興味を失わなきゃならないんだよ。 我々が興味を失えばこそ『4』は創られないのである。 おそらく創り手は一回終わりにしたかったんだろう。 基本的にやることはいつも同じだから、ネタ切れで苦しくもあったんじゃないか。 『V3』が期待の持てる終わり方で、なおいっそう評判が良かったら、絶対また『4』創るハメになるじゃん。 普通の経営者なら、まあまず作らせるよ。 『逆転裁判4』の二の舞さ。 「ダンガンロンパ」が終わるには、我々が続編創ってといえないような終わり方にする必要があったのだ。 こういうメタ展開にすれば、批判されるのは百も承知だったろうからね。 最後にクドいほどモノクマたちに言わせてたのは、その証拠じゃないのかな。 そう考えれば、このエンディングはこれでいいんじゃないか。 最後も少し希望がありそうだったのに、「THE END」に?マークがついてなかったしね。 これでシリーズが終わるんなら、私は納得できるな。 模倣がどうこう言う件が、過去の2作がフィクションではなかった可能性を示唆するものであって、伏線を張ったものではないことを祈る。 |