私ぐらいになると、もう毎日、いつまで生きられるのかなあって考えるようになる。 自分より若い人の訃報をしょっちゅう耳するもんだから、不安で仕方がない。 寝たら最後、不整脈でそのままあの世行きって事だってあり得なくはないでしょ。 もうね、紋章科学がどうとか星間戦争がこうとか、そんな荒唐無稽な話はどうでもいいわけですよ。 そんな私が、『スターオーシャン5』をプレイすべきじゃないことは明白だった。 少なくとも私は、創り手が想定しているターゲットではないはずだ。 だからストーリーについて、とやかくいうつもりはない。 アレがソレを庇ってナニされるとか、馬鹿げていて到底受け入れられないけど、それはいいとしよう。 問題はゲームの方ですよ。 『スターオーシャン5』はワケの分からない戦闘システムを採用していた。 一応三すくみにはなってるんだけど、格闘ゲームじゃないから、あんまり意味はない。 少なくとも雑魚戦は。 ゲームに対する理解はまるで必要なく、ただ○と×を適当に押していけば、知らないうちに勝ててしまうのだ。 極端な話、画面を見ている必要すらない。 実際私は画面を見てなかった。 全く意味不明だな、と思いながら進めていて、中盤過ぎあたりで少し理解できたと思ったのは壁にぶつかったからである。 「アンヌを守れ」というイベントがあって、アンヌを一定時間守らなければならなかった。 ところが、アンヌがすぐ死んじゃうんだ。 アンヌが死ぬと即ゲームオーバーになるので、ここは何回もやり直した。 ここで必要に迫られて、ロール(役割?)の付け替えを初めて私は覚えた。 どうもこの作品は、アクションに対する比重を減らした分、スキルとかロールの付け替えをゲームにしてるらしい。 おそらく、今どきのプレイヤーはアクションを難しくしても喜ばない、と創り手は考えたのだろう。 壁にぶつかることで、ゲームへの理解は深まる。 それは結構なことなのだが、問題は壁の位置である。 壁にぶつかるということは即ちゲームオーバーになるわけで、それを乗り越えるモチベーションが必要なはずだ。 とすれば、ストーリー上で重要な位置に設定すべきだろう。 ところが、この「アンヌを守れ」は最もどうでもいい位置にあるんだよ。 普通ここはないよなって私は思う。 しかも、直前に飛ばせないイベントシーンがあるから、何回もやってるとストレスが溜まるんだ。 これはひょっとしたら、壁じゃなくて、単にバランスが悪いだけなのかもしれない。 もう少し先に進むと、比較的重要な中ボス戦があるのだが、それでは遅すぎる。 「アンヌを守れ」でも遅すぎるぐらいなのに。 それより前に壁あったっけ? 思い出そうと試みても、それらしき敵は思い当たらなかった。 壁が低すぎて、壁として機能してなかったのかな? 最後の方はそれなりに手応えがあったけど、中盤ぐらいまで何をしているのかさっぱり分からないゲームだった。 |