私はいつもWiiリモコンを、ポインティングデバイスとしては「比較的」まともだと書いているつもりなんだけど、もちろん優れていると思っているわけではない。 Wiiリモコンを使ってみて、不思議に思うことはないだろうか? テレビのサイズが違うのに、センサーは全部同じなのである。 しかもアジャストすらしてない。 どうやって位置を判断しているのか?、と。 私は技術的なことを知っているわけではないが、おそらくポインティングしている位置はWiiリモコンが指す方向と一致してはいないはずだ。 リモコンの指す向きとポイントする位置に絶対的な対応はあるにしても。 ではなぜ我々がWiiリモコンを平然と使えているのかというと、それは我々の方が補正しているからである。 リモコンがここにあるとこの辺を指すから、少し動かすとこの辺に来るだろう、というぐらいに。 Wiiリモコンでは常に指している位置が表示されており、それを見ながら我々は知らず知らずのうちに補正しているのである。 ポインティングマーカーが画面の外に出てしまって、あれ?戻ってこないぞ?という経験は誰しもあると思うが、あれはポイントが見えなくなると人間側で補正できなくなってしまうからであろう。 このことは一つWiiリモコンに致命的な欠点を与えている。 素早い動きの対象にポインティングするのは非常に難しいのである。 リモコンの応答時間に加えて、人間側の反応時間にも遅延が存在する。 『リンクのボウガントレーニング』をやってて、そのことを強く感じた。 というのも、ザッパーを使うことにはそれなりの意味があるのである。 片手でやるとどうしても手ぶれしやすくなるが、手ぶれを補正しようとするときに、遅延があるせいで余計にブレが大きくなるような感覚があった。 ザッパーを使って、左手でブレを押さえてやらないといつまで経っても上手くならない。 ザッパーが同梱なのにはそれなりに意味があった。 ゲームが面白く感じられるように、というだけではなく、Wiiリモコンの欠点を隠蔽する意図もあったのではないか。 Wiiリモコンのことを考えていたら、別のポインティングデバイスにも興味が沸いてきた。 ちょうどいい具合にPS3で『タイムクライシス4』が発売されている。 液晶テレビなんかには走査線がないから、そのままでは座標を読むことは出来ない。 一体どうやって判断しているのか。 Wiiリモコンより優れているのだろうか。 結論から言うと、これはWiiリモコンより遙かに優れたポインティングデバイスであった。 テレビの両端上にセンサーをセットするのだが、プレイし始めに2点ほどアジャストしてやるとバッチリ銃の照準とポインティングマーカーが一致する。 しかも応答速度が速い。 ゲームが面白かどうかはまた別として、これは素晴らしいデバイスだな。 どうもテレビの上から出ているセンサーは実はセンサーじゃなくて、ただ3方向に赤外光を放射しているだけみたいだ。 両左右からガンコンに差し込んでくる光の入射角を読み取ると、座標がわかるのではないか。 これを標準化すればいいのに、と思った。 これから発売するテレビにあれを付ければいい話じゃないか。 別にソニーの肩を持つつもりはないけど、任天堂・マイクロソフトともに家電業界にはあまり影響力を持っていないんだから、ソニーはやりたい放題だ。 番組予約やビデオ編集をアイコンで出来るようにポインティングデバイスを標準化しましょう、とか持ちかければいいのではないか。 松下だろうが、サムソンだろうが、特に反対する理由はなかろう。 私はWiiリモコンよりもっと優れたコントローラーが誕生してもいいんじゃないかと思うよ。 受光側、つまりリモコン側は各社自由に作ればいいんだから、座標を割り出すためのLEDだけ標準化してやれば個別のゲームに付ける必要ないじゃない。 自分たちの有利な技術を組み込んでおけば、なおイイだろう。 クドイようだけど、ソニーのために書いてるんじゃないからね! <追加> ガンコン3の悪いところを全然書かなかったけど、実は結構ある。 毎回プレイする度にアジャストしなければならなかったり、有線であることも困ったことだったが、それ以上に困ったのは明るいところで反応しなくなることだった。 日光が駄目なら、カバーのない蛍光灯の真下でも駄目だった。 私の部屋は天井の蛍光灯のカバーが取れちゃってるのだ。 さらにテレビの前にノートPC置いておいたら、ノートPCの光でも横に振り向けなくなった。(銃を画面外へ向けて、向きを変えるシーンが何カ所がある) 仕方ないので、ノートPCをスリープさせた上に電気消してやってた。 |