スターオーシャン4 THE LAST HOPE_3

複雑になると損をする?2 2009_04_08

 

別に『スターオーシャン4』に恨みがあるわけではないのだが、『マリオ&ルイージRPG3!!!』をプレイしていたら、また一つ気付いてしまった。
一見スゴイ戦闘をしているような気になりながら、実は全然たいしたことはしていない。
3Dフィールドを自由に動き回る戦闘が狭義のゲームのデザインとして、全く優れていないことが『マリオ&ルイージRPG3!!!』をやるとわかってしまうのである。

あらゆるシーンを包括的に取り上げることは出来ないので、ここでは『スターオーシャン4』のサイトアウトを取り上げることにする。
「サイトアウト」とは自分が敵にターゲットされた状態で攻撃されそうになったときに脱出して、後ろに回り込むテクニックである。
テクニックとは言っても、ボタン溜押しして方向キー入れるだけだけど。
決まるとスローモーションがかかったような視覚効果とともに後ろに主人公が回り込んで、最初の一撃が必ずクリティカル扱いになる。
これが決まると経験値に倍率がかかるし、ボスによっては使わないと倒せない。
この『スターオーシャン4』の戦闘においてかなり重要なアクションである。
見栄えもいい。

一方、『マリオ&ルイージRPG3!!!』の方は通常の戦闘シーンの話をする。
敵は常に2通り以上の攻撃方法を持っており、マリオも2通りの回避方法を持っている。
敵はまず攻撃する前に必ずどの攻撃方法を使うかを何らかの方法で伝えてくる。
どちらの足を上げるか、とか、バウンドする高さとかで。
その後、実際に攻撃してくるので、プレイヤーは避けるなり、反撃するなり、するのである。
「マリオ&ルイージ」シリーズはディフェンス時に見分ける部分と実行する部分の2段階でゲームを提供するところに特徴がある。
で、意外とタイミングがシビアであることに気付く。
ほんわかムードの割に。
見分けることさえ出来れば、プレイヤーは敵が何をしてくるかわかるから、タイミングを厳しくしてもプレイヤーはそれを乗り越えられるのである。

ここで、『スターオーシャン4』のサイトアウトを振り返ってみると、非常にタイミング甘いよね。
かなりマージンが取ってある。
視覚効果が派手だからごまかされているけど、狭義のゲームとして考えれば全然大したことない。
何でこんなにマージンが広いのかというと、おそらく状況が限定されていないからだ。
プレイヤーと敵の位置が常に違っていて、視点も毎回違うし、敵味方入り乱れている。
プレイヤーが状況を正確に把握できないから厳しくできないんだよ。
3Dフィールドの中で一見自由に振る舞えてかっちょイイような気がするけど、実はそのせいでゲームが落ちてしまうのである。
小さな負荷しか乗り越えていないのに、大きな喜びを得たような気になる、という意味では テレビゲームらしいとはいえるかもしれないが。
少なくともかっちょイイわけだから。

非常に間が悪かったんだけど、『スターオーシャン4』をやって、次世代据え置き機でスゴイARPGをやったのに、実は全然得をしていないんじゃないか。
そんな気がしている。
『マリオ&ルイージRPG3!!!』を今やっていなかったら、これは思いつかなかったかもしれないな。



<語句訂正済み 2009_05_15>
「サイトアウト」を「サインアウト」と書き間違えている旨のご指摘をいただいた。
しかし書き間違えたのではない。
恐ろしいことに、ゲームをクリアするまでずっとサインアウトだと思ってやっていたんだと思う。
ファイル名が「sign_out.html」になってるからね。
歳をとると、キャラの名前やら技の名前やら覚えられません。


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