このゲームについて書きたいことはいくつもあるのだが、一番に書くべきことがあるとすれば、解像度なんかどうでもいいってことなのかな。 これから私が書こうとしているゲームのタイトルは『A Short Hike』。 タイトルに「Short」ってついてるのが良いよね。 すぐに終わりそうで。 これはGamePassでたまたま見つけた山を登るゲームである。 主人公は鳥の少女だから、飛ぶんだけど。 タイトルが指し示すように、これは大冒険ではない。 地元の人なら誰でも一度は登る山に少女が挑むお話。 田舎過ぎて携帯の電波が入らないから、一番高いところへ行きたい、というだけの理由で。 「Short」という言葉には、ゲームが小さいというだけでなく、少女にとってのちょっとした冒険、といったニュアンスが含まれていそうである。 しかし、最初に起動した時は驚いたよ。 解像度があまりにも荒いので。 おそらくSFCレベルじゃないかな。 SFCってブラウン管テレビで見ると画素が滲むせいで綺麗に見えるけど、デジタル入力のモニタで見るとくっきり見える分、余計にガビガビなの。 今どきこんなのでプレイできるのか?と思ったね、最初は。 プレイ内容としては『なつもん』に似ていた。 こっちの方が断然古いけど。 山を登るためには多段ジャンプを習得しなければならず、そのためには黄金の羽が必要。 黄金の羽をゲットするために、お使いしたり、お金を稼いだり、釣りをしたり、穴を掘ったり。 それが3時間程度のプレイにギュッと詰まっている。 一応オープンフィールドなんだけど、非常に密度の濃いプレイだったな。 これは面白かった。 ホントに一気にプレイしちゃったよ。 山の頂上まで登ってもエンドロールは流れない。 自力で降りることになる。 でも、降りるのは簡単。 なんせ鳥人間だから。 滑空して降りていくのだが、驚いたことに、眼下に広がる景色が美しく感じられたんだ。 あんなにガビガビだと思っていた景色が、だよ。 プレイ体験が美しく感じさせちゃうんだろう。 自分のプレイ体験の方が圧倒的に上なんだ、高画質な画を見るよりも。 画が綺麗なのって、購買意欲を高めることにはなるが、面白いかどうかには関係ないのだと、私は改めて思うのであった。 |