シロナガス島への帰還、Steam版

同人かまいたち 2021_04_10

 

もうSteamでゲームは買わない!
セールで買って未プレイのゲームがサブスクに落ちまくっているからだ。
こんなに悔しい話はない。
セールで買って得したと思っていたのに、実は損をしていたというオチ。
悔しくて悔しくて拳が震えるよ。
こんな思いをするぐらいなら、もうセールでも買わない。
セールになるまで待てたんだから、サブスクに落ちるまで待つ事だって出来るはず。
そう思っていた矢先にセールのメールが届いた。
『シロナガス島への帰還』が半額の250円。
250円ならサブスク1ヶ月より大分安いか。
しかし、積んでおいたらきっと損をする。
私はすぐさまプレイした。

この『シロナガス島への帰還』は昨年辺りにちょっと話題になった同人レベルのミステリーアドベンチャーゲーム。
ライターが絵も描いている同人レベルの開発なのに、かなり出来が良いと評判になっていた。
その時に、とりあえずウィッシュリストに追加しておいたのである。
詳しいことは書かないけど、後半の内容にも少し触れるので、何も知りたくない方は読み進めないで下さい。


このゲームの舞台はアリューシャン列島にあるが正確な位置は分からない謎の島。
外界とは完全に隔絶されており、ミステリー作品によくある設定になっている。
しかも、その島には二棟の建物しかなく、それらの建物を行き来するには不便な通路を通るしかない、という案配。
いかにも殺人事件のトリックに使われそうでしょ。
私は、かまいたちの夜2?だったか、のことを思い出した。
建物の形状を利用したトリックがあったでしょ。
たぶんああいうのだろうな、と思った。

実際、殺人事件は起こる。
主人公は探偵で、完全記憶能力を備えたコミュ障女子高生を助手に謎を解いていく。
途中までは大体想像通りだった。
少しギャルゲーっぽい感じはあるものの、かまいたちフォロワー的なゲームだと思っていた。
ところが、である。
終盤になるとメチャクチャになっていく。
SFやホラーの要素まで入ってきちゃって、殺人事件どころの騒ぎじゃない。
私は真っ当に殺人事件を解決したかったので、コレジャナイ感はあった。

しかしながら、考えようによってはかまいたちフォロワーという見方もあながち間違いじゃないか、と思い直した。
「かまいたち」が分岐でやるおふざけシナリオを一本道に入れ込んだようなつくりだ、と考えればね。
オマケシナリオは完全におふざけバッドエンド狙いになっており、創り手も多少は意識しているだろうと思われる。

今どきはかまいたちレベルのアドベンチャーゲームなんて、大手は作ってくれない。
アドベンチャーゲームはフルプライスではなかなか売れないからね。
そうなると、こういう同人レベルが頑張るしかないんだろう。
この作品に関して言えば、噂に違わぬ出来だった。
でも、メインシナリオは真っ当に殺人事件を解決して欲しい。
どういうわけか、殺人事件を解決するゲームって全然ないんだよなあ。


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