真流行り神2

思い返すと悪いことばっかり 2016_08_24

 

「流行り神」シリーズに私が期待していたのは、オカルトっぽい現象に、如何に科学的なアプローチで納得のいく説明を付けるか、であった。
しかし、回を重ねるにつれて、オカルトは存在する前提になってしまったようだ。
そうなってくると、私はあんまり興味を持てない。
おまけに、『真流行り神』は気分の悪い話ばっかりだったから、『2』にはまるで期待できなかったな。
ホントにもう、一応やっておこうか、という程度。

『真流行り神2』について書こうとすると、悪いことばっかり思い浮かぶ。
科学的アプローチにはもはやほとんど意味が無いんだ。
オカルトを科学的に利用している組織が表に出てきて、もうオカルトと科学を分けることに意義を見いだせない。
だいたいだよ、G県を実験場にするって言うけど、連続殺人事件を政治家や警察がもみ消すなんて不可能だろ、今どき。
死んだ警察官の家族だって、黙ってるはずがない。
リアリティが全くないだろ。
第四話のあれは一体何だ!?
あれは夢オチにすべき話じゃないのか。
第五話に至っては、もう取り返しがつかないよ。
超能力が明確に存在しちゃうんだもん。
今作が売れなかったから続編は無いかもしれないが、続きをどうするつもりだったのか、首をかしげざるを得ない。

しかし、実を言うと、プレイしているときはそんなにイヤじゃなかった。
登場人物はわりと好き。
田中課長とか科捜研の所長あたりは、かなりふざけていて、逆に受け入れやすい。
真面目にやられると、少なくとも科捜研の所長は受け入れられなかったと思う。
相棒も純真な童貞ヤンキーキャラなんだけど、そんなに嫌な感じはしなかった。
こんな奴、現実にいるはずはないから。
なにより主人公は前作よりだいぶマシになってたな。
正義漢ぶってるくせに肝心なときに優柔不断で、プレイヤーをイライラさせたところは軽減されていた。
この程度なら我慢できる。

結局のところ、キャラさえ立ってれば、まあなんとかなっちゃうという話ではある。
ゲーム話を書くために振り返ってみるまでは、続きをやりたい気もしていた。
いままでワケありげに登場していた謎のお偉いさんたちの正体も明らかになったことだし。
思い返すと、あれ?これだめじゃんって気付いちゃうのだが。


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