ここ十年くらい「クレヨンしんちゃん」を観た記憶がない。 昔は好きだったけどね。 映画版をアマゾンプライムで1回観たような気もしないではないが、内容はあんまり覚えてないな。 検索してみて、いまだにテレビアニメが続いていることに驚いたぐらい。 そんな私が『クレヨンしんちゃん「オラと博士の夏休み」〜おわらない七日間の旅〜』を買ったのは、やはり「ぼくのなつやすみ」成分に期待したからである。 久々にやってみたい気持ちもありつつ、今どき何の目的もなしでは難しいので、ストーリーもあった方が良かろう、と。 「クレヨンしんちゃん」は相性が良さそうに私には思えた。 やってみたら、これは「クレヨンしんちゃん」寄りのゲームだった。 ストーリーを追っていく合間の暇つぶしに釣りやら虫取りをする感じ。 てっきり、プレイヤーが能動的にフラグを立てない限り延々とループするのかと思っていたけど、そうじゃない。 ほぼスケジュール通りにイベントが起こって、確実に終わりに向かっていく。 タイトルに偽りありだよ。 収集要素は少なめなんだけど、全体が短いので、バランス的にはちょうどイイ。 おそらく何周もするようなゲームじゃないからね。 早く終わる分には私は大賛成。 お金払って無駄な時間を使わされるよりは全然イイ。 行ける場所が少しずつ増えていって、少なくとも一回目はどの時間を切り取っても新しい発見があるように創ってあるところも私は気に入っている。 大満足だった。 何より「クレヨンしんちゃん」のパワーが凄い。 話はメチャクチャなんだよ。 こんな話はネタバレだろうがどうでも良いと思うので書くけど、現代に恐竜が出てくるの。 そこの理屈は適当。 しかも、ループじゃなくてパラレルワールドだとか言うんだけど、結局元の世界線には戻らない。 そのままなの。 そういうことが起きた世界で今後もしんちゃんは生きていくのである。 それでも大して気にならない。 「クレヨンしんちゃん」ならそんなもんか、という受け止めである、こっちは。 結局のところ、「ぼくのなつやすみ」が「クレヨンしんちゃん」を利用したのではなく、「クレヨンしんちゃん」が「ぼくのなつやすみ」を利用した格好であった。 「クレヨンしんちゃん」、やっぱスゲーなって思ったよ。 理屈をねじ伏せる力があるんだよな。 |