セガガガ

願わくば真摯たらんことを 2000_02_02

 

『セガガガ』の予約を済ませた。
『セガガガ』とは3月29日に発売される、セガのマシンで業界を制覇するぜ!というシミュレーションゲームの事である。
発売時期が悪く遊べそうにないので見送ろうかと思っていたのだが、こんな気分の時にはつい注文してしまっても致し方あるまい。

先日、セガから正式にDC生産中止の発表があった。
もう今後セガからコンシューマー機が発売されることはないだろう。
紛れもない終わりである。
私達の夢は夢のままで終わった。
受け入れざる得ないだろう。

世の中には、セガがどんなハードを出しても必ず買う、というセガファンが60万人ほどもいるそうだが、私は紛れもなくその一人である。
ここ数日、どうして私はセガファンになったんだろう?と考えていた。
もっとも私はそのわけを既に何回か書いてきている。
不当に売れなかったMDを贔屓していた流れで、MD→SS→DCと渡り歩いてきた。

しかし、本当にMDは不当に売れなかったのだろうか?
今から考えてみると、あるいは順当だったのかも、とも思う。
「ゲーム好きだ」といいながらMDを買おうとしない者を私はしばしば責め立てたが、要するにマイノリティであることの楽しさに浸っていただけかもしれない。
確かにMDは演算性能や表示できるスプライトの数では優っていたが、色数やエフェクトでは大きく引けを取っており、時代が求めていたRPGを供給できなかった。
MDが得意なゲームらしいゲームを支持することで満足に浸っていただけなのだ。

そこからSSへ移行し、突如として道が開けた。
自分の主張が正しかったと証明されたかのようだった。
心が弾んだ。
SSとPSが互角の戦いを繰り広げる中、私はSSのサイドに立つことによって、その興奮を享受した。
私は益々セガ贔屓になっていったのである。
このころの私はもっとも偏狭な信者だったろう。

それが変わったのはゲームについて書き始めてからである。
はじめはゲームを楽しむ自分を書いて、それを読んだ人がゲームをしてくれたらいいな、ということだった。
もちろんそれはSSについてのものであり、要するに当時の沸騰する戦いの中に身を置きたかったのだ。
そこからいつしか「SSについて」が消え去り、次第に、セガファンである以上にゲーマーでありたい、と思うようになった。
ゲームについて思考を巡らせていくうち、そうならざる得なかったのである。
私がいまセガの撤退を受け入れられるのは、あるいは私がゲーマーになってしまったからかもしれない。

だが、私の中にもセガファンとしての魂は残っているのだ。
もし『セガガガ』で夢を実現させることが出来るのならば、是非やってみたいと思う。
一見したところ、『セガガガ』からは、ちょっと斜に構えているような印象を受ける。
シミュレーションとしての作りまで斜に構えたゲームなんだろうか?

願わくば真摯たらんことを!

そうでなければ救われない。
私達のこの思いは。


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