逆転裁判3_2

ショーゲキ的な宣言 2004_02_03-04

 

『逆転裁判3』を終えて何日か過ぎたというのに、いまだに思い出すシーンがある。
「××のは・・・、この俺だぜ!」
あれは笑ったな。
ゲームしててあんなに笑ったのは初めてなんじゃないか。
本当はこのショーゲキ的な宣言を書きたいところなんだけど、発売されたばかりなので我慢しておく。

伏せ字にしてあるのに、このまま話を進めるのもどうかとは思うんだけど、私は強引に進めたい。
「××のは・・・、この俺だぜ!」っていうセリフは象徴しているんだ、この『逆転裁判3』という作品を、あるいは「逆転裁判」シリーズを。
それは常識の枠を壊すということ。
常識の枠を壊せばこそ、より一層キャラが立つ。
だって、そんなことあり得ない。
あり得ないことをするから唯一無二のキャラクターが誕生する。
そして常識の枠を壊すことが、プレイヤーをゲームへと導入することにもなるんだ。

『3』のキーマンになるゴドー検事なんか、ホントに凄いな。
彼にはタブーがない。
彼のキャラを立たせるためにやっていけないことなんてないんだ。
法廷でコーヒーを飲むぐらいは当たり前。
だって、「××のは・・・、この俺だぜ!」なんだぜ。

きっとこのゲームの無茶苦茶さっていうのは、キャラを立たせるところから始まったんだろうと私は思う。
で、この無茶苦茶さが矛盾を突き詰めるゲームのおかしなところを消してしまうんだ。
明らかにおかしな展開だな、と思うことがあっても、そんなことはプレイする上でナンの妨げにもならない。
要するに彼らの思考をトレースしてやるゲームなんだと思ってプレイできる。

もし、まともなキャラクター達で矛盾を追及するゲームを創ったら、これは気になるよ、そのロジックの整合性が。
人間はケチをつけたがる生き物だからね。
それをねじ伏せる力があるんだ、「逆転裁判」には。
「××のは・・・、この俺だぜ!」というこのセリフはそれを見事に象徴しているんじゃないか。
腹を抱えて笑ったからこそ、私は確信めいたものを感じているのである。


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