天外魔境U 卍MARU_2

自画自賛 2003_11_01

 

「俺はスゴイな!」と思った。
『天外魔境2』をいまクリアできちゃうんだから。
今は2003年ですよ!
まさに自画自賛である。

この『天外魔境2』っていうのはホントに辛いゲームだった。
何が辛いって、負荷と喜びのバランスがとれていないのが辛い。
RPGっていうのは劣化しやすい分野なんだな、ということを感じながら私はプレイに耐えてきた。

このゲームにおける戦闘は単なる時間的負荷だ。
そこには全くなんの喜びもない。
終盤の一部を除いて、ただボタンを連打しているだけで終わってしまう。
なんじゃこりゃ!?という話である。

どうしてこういうことになったのかというと、それは創り手サイドでイベントの喜び量を大きく見積もっているからだろう。
喜びを大きく見積もっていればこそ、これぐらい負荷をかけてもイイだろう、という判断が出てくる。

しかし、今はアニメーションが入っていようが、有名声優さんが出演していようが、それが喜びを特別に喚起するわけではなくなっている。
他のゲームでも当たり前に行われていることだから。
喜びの見積もりと実際の喜びに大きな差が出来てしまっているのだ。
プラットフォームがGCになったことでアクセスタイムは短くなっているはずだが、それによる負荷の軽減よりも喜び量の減少の方が格段に大きい。
その辺が私の感じていた辛さに繋がっているわけである。
見栄えが相対的にショボくなったという理由以上に、RPGは劣化するのだ。

いま現在を想定して創られたゲームを並列してやってるから、余計に辛かった。
正直な話、「俺は修行僧だな」と思いながらプレイしてきた。
「ゲームを楽しむ」ということからは、随分とかけ離れた修行だったけど、凄いといえば凄いよな、と自分に感心している。

もっとも昔の人はもっと凄かった。
『天外魔境2』を50時間とか80時間とかかけてクリアしたんだから。
きっとこれより面白いものがなかったんだろうな。
私だって、11年前にCDROM2を持っていたら、きっとやってたに違いない。
当時の私だって、なかなかどうして凄かったからね。



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