アナタヲユルサナイ

適時適材 2007_11_26

 

私は理由を探していた。
なぜ私はこのゲームを酷く面白いと感じていたのか?
どうも今ひとつ分からなかったのである。
理由を探して、エンディングを2回見たり、おまけの絵本を3回読み返したりしたのだが、どうにもよく分からない。

この週末、少々調子が悪かった。
いつもの週末は大抵朝方まで起きているのだが、さすがに今日は早めに寝るかと思い、2時には布団に入った。
そこで睡眠薬代わりにプレイし始めたのが『アナタヲユルサナイ』だったのである。
これはPSP向けに近頃発売されたアドベンチャーゲーム。
結局、朝までぶっ通しでやる羽目になってしまったのだが・・・。

例によって内容を説明するつもりは全くない。
印象としては、『ミッシングパーツ』みたいな内容の探偵モノである。
ただ、主人公が既婚の女性探偵で、絵柄におしゃれ感のあるところが、ちょっと目新しいかもしれない。

エンディングを見終えて、おまけの絵本まで読み終えて、私は非常にこのゲームは良いな、と思ったのである。
ところが、実はこれといってどこがどう凄い、という感じもなかった。
いつもの私なら、「なんで主人公だけ殺されへんねん!」とか「最後に死ねばイイと思うなよ!」とかいって、激怒しそうな気がしないでもないのである。
なんでこのゲームを素晴らしいと感じたのか、そのわけを私は知りたかった。

しかしながら、どう考えてもゲーム縛りではそれを説明することは出来なさそうである。
この作品には、ほとんどゲームらしいゲームはない。
PSPを左手で縦持ちして片手でプレイするのだが、右手の出番はほとんどないのだ。
しかも、変なフラグ立てはなかったな。
あるところに3回いかないと話が進まない、みたいなのは全くなかった。
つまり、物語が中断することなくどんどん進んでいくのである。

この辺が調子が悪くて、重いゲームをやりたくない私の気分と丁度合っていたのかな。
特に謎解きがやりたかったわけじゃない。
ただ起きているなら起きている時間に対しての喜びが欲しかっただけなのだ。
変に謎解きがあったり、意地の悪いフラグ立てがあったりすると、単位時間あたりの喜び量が減少する局面が出てくるからね。
結局朝10時までぶっ通しでやってしまって、休養にもならなかったのだが・・・。(もっとも横になるだけで脳みそ以外は休息を取れるそうだが)

また今回と同じような状況に陥ったときのために、同じような雰囲気の作品を買っておこうと検索をかけてみた。
が、どうも見あたらない。
DSとPSPのラインナップを調べていたのだが、どうもやけにゲームを追いかけているような印象のモノが多いな、エロゲー移植モノを除くと。
この手の作品は大抵ハードウェアの末期によく出る。
まだまだPSPもDSも枯れきっていないのだろう。
どうも私はいきなり貴重な作品に出会ってしまったらしい。
それも一番良い状態(体調は悪いんだけど)の時にプレイできて、大変運がよかったようである。


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