ハッピーダンスコレクション_5

若気の至り 2009_02_19

 

幼稚園児が保母さんのマネをしてお遊戯している光景を、私はいま頭に思い描いている。
なんで、幼稚園児は保母さんの真似をするのだろうか?
私が思うに、おそらく保母さんを慕っているからだろう。
お母さんの次に自分のことを心配してくれる存在として、園児は保母さんを認識しているのではないか。
そういえば私は幼稚園のころ、保母さんと結婚すると言ったそうである。
覚えてはいないが、大きくなってから母にそう聞かされた。
若気の至りとしか言いようがない。

私は『ハッピーダンスコレクション』をプレイして、これはお遊戯だと思った。
しかし、これは少し問題だ。
『ハッピーダンスコレクション』のHPには、「ジャンル:なりきりダンスゲーム」と書かれているのである。
なりきり、というからにはプレイヤーは主人公アイちゃんと同一だということだろう。
行為の同一性の議論をここでする必要はないが、主体の同一性はやや議論の余地があるのではないか。

私はこのゲームを保母さんのマネをしている児童のイメージで捉えた。
つまり自分とアイちゃんは同一ではないのである。
なりきっているのではなく、私はマネをしたのだ。

自分がアイちゃんと同一かどうか、は負荷のデザインにはまったく影響しないが、キャラの創り方には影響がでる。
自分と同一だとするならば、主人公はプレイヤーがなりたい自分像になるはずである。
一方、マネをしているという話だとすれば、プレイヤーに好きにさせたいキャラクター像になるはずではないか。

このゲーム中の主人公アイちゃんは天然ボケの中2女子として描かれている。
私自身が大人の男性だから今ひとつ判断が難しいのだが、女児から見てこれはなりたい自分像だといえるだろうか。
女児から見ても好きになるキャラクター像だと思うのだが。
自分がなりたい、憧れるキャラクターだとすれば、もうちょっとカッコいいイメージなんじゃないか。

なんでこんなことを書いているかというと、このゲームを「お遊戯だ」と直感した自分を擁護したいからなのだが。
なりきりじゃないだろうと。
まあ、あんまり大した問題ではないのかもしれない。

少なくとも私はこの娘、大好きだな。
Wiiリモコンを突き出す動作をするときなどに、少しカメラが寄るのだが、凄く嬉しそうな顔をしているのでこっちも嬉しくなる。
大人向けの保母さんであるとすれば、大満足な保母さんである。
今の私もぜひお嫁さんにしたい。
そんな思いも、あると思います!


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