売れてしまう理由

 売れてしまう理由 '99_06_15



私はファミ通の売り上げランキングを眺めるのが好きだ。
毎週欠かさず見ているし、特定のゲームを追いかけてチェックすることもある。

最近見ていて気付くのが、64ソフトの好調なセールスだ。
本体自体は国内250万台しかでていないそうだが、かなり活発な売れ行きを示しているように思う。
やはりゼルダの波及効果だろうか?
ゼルダで新しく64を購入した方は、購買意欲も高いと予想される。

そんな中でひときわ目立つのが、「大乱闘スマッシュブラザーズ」だ。
ポケモンソフトが今ひとつ伸び悩む中で、毎週確実に販売を重ねている。
私が知る限り店頭価格も落ちていない。
このままで行くとミリオンを達成するかもしれない。

よっぽど面白いんだろうなあ、と思ってしまう。
ついに私も購入するに至った。

しかし、予想に反して面白いとは感じられない。
非常に淡白だ。
もともと人間との対戦を前提として作られたのだということは理解できるが、それにしても単調な気がする。
ただ攻撃して、ステージから落とすだけだ。

更にキャラのモデリングにも疑問が残る。
64の素晴らしい所として、『球』を完全に表現できるということを私は挙げたいのだけれど、このゲームのキャラはガタガタしている。
同時にたくさんのキャラを出すことを考えて、処理を軽くしてあるのだろうか?
今ひとつ愛着がわかない。

私は評判の良いゲームしか買わないせいか、64のゲームで面白くないと感じたことは一度もなかった。
結構、衝撃的な事態だ。
実のところ、面白くないと断じきってしまうほどにはプレイしていないのだが、する意欲がわかないものは致し方ない。
もちろん、私が面白いか面白くないかを決められるはずないのだが。

ただ、もし一つだけ確かなことがあるとすれば、売れているゲームは売れてしまうということだ。
私が売れているからといって買ってしまったように、他の方も買ってしまったに違いない。
そして、私が買ってしまった分が統計に載ると、また更に売れてしまうのだ。
購入者の心理というのは、案外単純なものだと痛感してしまう。
それで面白いと感じられたら、大変幸せなことなんだけど。


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