超・逃走中 あつまれ!最強の逃走者たち

自首する理由がない 2015_10_06

 

もうずいぶんと長い間、ゴールデンタイムのバラエティ番組を観ていない。
従って「逃走中」というテレビ番組も一度も観たことがなかった。
一方で、ゲームの『逃走中 史上最強のハンターたちからにげきれ!』がヒットしたことはもちろん知っている。
長期間にわたって売り上げランキングに名前が載ってたからね。
そしてその続編たる『超・逃走中 あつまれ!最強の逃走者たち』がいまいち売れなかったことも知っている。
販売数は前作から80%以上減少しているし、その上店頭の在庫もまだ捌けてなさそうだ。

しかしである。
前作が長い間売れ続けたということは、テレビ番組が人気であっただけでなく、それなりに出来も良かったはず。
しかも、前作が売れたんだから、また売れると踏んで開発費も大きく投入している可能性が高いのではないか。
となれば、『超・逃走中 あつまれ!最強の逃走者たち』が実はそれなりに面白いということも考えられる。
これは一応やっておこうかなと思った。

やってみたら、なるほど。
これはテレビ番組自体がテレビゲーム的な手法を取り入れてたんだな。
逃走することに直接関係ないストーリーを被せることで、逃走エリアを拡大したり、ハンターの放出を阻止することに価値付けをしてやるという。
ゲーム化されるべくしてゲーム化されたといったところだろう。
作りは安っぽいけど、ちゃんと遊べるよ。
ゲームも案外シビアで、捕まったらお金だけじゃなく、イベントクリアしたことも、ハンターフィギュアも、全部なかったことになる。
恐らくはテレビの捕まったら賞金は没収(?観たことないからたぶん)、という部分を再現しているんだろうな。

ただし、一つ大きな問題があることに私は気付いた。
ゲーム中のお金にはほとんど価値がない。
それを現実に使うことは出来ないからね。
となると、プレイヤーには自首する理由がないな。
とにかく逃げ切るしかない。
しかし、ラスト3分ぐらいになると、ハンターからは見えないはずなのにすっげー近くに寄ってくるんだよ。
番組を再現しているのかどうか分からないんだが。
アイテムをタッチパネル側で選ぶ必要があるもんだから、咄嗟に使いたいアイテムを使えなくて、捕まっちゃったことも何度かあった。
そうなるとプレイヤーは、既にクリアしたストーリーのためにもう一回やることになる。
お金に価値は感じないわけだからね。
これが結構苦痛だったな。
1プレイ15分は結構長い。

実際のテレビ番組では、おそらくお金が惜しいという気持ちが重要なファクターになっているのだろう。(くどいが観たことはない)
そこはゲームでは再現できないので、何か別の要素がいるはずだな。
創り手はそこをハンターフィギュアの収集で置き換えようとしているのかもしれないが、私にはあんまり意義が感じられなかった。
それが売れなかった理由ではないだろうけどね。


<追加>
ネット経由で、他のプレイヤーと協同でシナリオを進めていくようにすれば、また違った価値が出そうな気はする。


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