RiME、STEAM版

受け入れることにした 2019_01_08

 

ゲームはハッピーエンドがいい。
何かしら良かったと思える結末にならなければ、努力が報われたと感じられないからである。
しかしハッピーエンドに拘りすぎると、創り手も創作の幅が狭められて、結果的に面白い作品は生まれないかもしれない。
単純なハッピーエンドじゃなくても、受け入れていかなければならないのかな、と。
『RiME』について、これからそんな話を書きたいと思っている。
ハッキリとは書かないけれど、それとなくエンディングの話を書くので、これからプレイするつもりのある方は読み進めないで下さい。


『RiME』はインディーズの世界では面白いと評判の・・・ジャンルで言うとアドベンチャーゲームなのかな。
大雑把に言えば、戦闘のない3Dゼルダのような感じだった。
フィールドがかなり広いのだが、道具が持ち越せないので、実質的にはステージクリア型の脱出アドベンチャーと同じだと思われる。
ただし、無意味にだだっ広くて、結局プレイヤーを露骨に誘導することになるので、それほどウィットは感じない、ゼルダに感じるような。
今どきのインディーズってのは開発環境が整ってきたせいなのか、リソースの制限がないせいなのか、コンパクトに創ることが必ずしも求められてはいないらしいと感じる作品でもあった。
まあ、それはいいよ。
まずまず楽しく、特に詰まることもなく、私はエンディングまで進むことが出来た。
セールで買った値段を考えれば、十分に納得のいくゲームだったと言ってイイ。

問題はエンディング。
主人公が何のためにこれをやっているのか、ずっと分からなかったことが最後に明らかになった。
途中に挿入されていた短いムービーの真相が明らかになるわけである。
逆だったんだよ。
落ちたのは自分で、それでいて自分が救う側。
ある人の心を救うために様々な困難を乗り越えてきたのだ。
途中にたくさん出てくるカオナシみたいなキャラも今になってみれば、そういうことか、と腑に落ちた。
それが目的だったとすれば、目的は果たしたわけである。
しかし、最終的な自分の状態がハッピーではない。
そこがなんかモヤモヤして、結論を受け入れられない自分を感じていた。

でも、やっぱりこの結論を受け入れることにした。
ハッピーエンドに拘って、つまらないお話になるより、この方がずっといい。
たまたまこのタイミングで『ペルソナQ2』が終わって、ハッピーエンドの弊害を思い知らされた。
ハッピーエンドありきはダメだ。
モヤモヤするぐらいの方が良いこともあるんだよ。
だって、こっちの方が心に残るもの。



<追記>
衝撃の問題作(悪い意味で!)『ペルソナQ2』の話はまた今度。


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