前の話にも書いたけど、『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』の「時間の砂」による巻き戻し効果には驚いた。 あれは素晴らしい。 今時のゲームとしてはひどく理にかなっている。 ゲームをしていて、ときどき私は「あれっ?これおかしいぞ」と思うことがある。 ゲームってのはプレイヤーが挑まなければそもそも成立しないものなのだが、誰も挑みたくなどない。 特に大人になれば、ゲームするのも仕事するのも負荷としてはそんなに変わらないので、あんまりやりたくないわけである、普通の人は。 そこを頑張ってプレイしてくれているのに、わざわざトライを妨げるようにデザインしてどうするねん?と私は思うのだ。 一回でクリア出来るようなバランス取りならばいいのだが、明らかに何回か挑戦してくれ、という場合、当然そのトライを妨げてはならない。 具体的には、直前からリプレイしたい。 更にそれだけではなく、ロードタイムも削ってもらいたい。 何回もやり直すとき、5秒10秒のロードでも相当腹が立つ。 もしデータ量を増やさないとデザインの質が上がらないというのならば、多少デザインの質を落としてでもロードを短くしなければならないと私は確信している。(だから私は高橋兄弟みたいに、快適さを優先する開発者が大好きである) もちろん、実際にはそうではなく、直前コンティニューのないものや、創り手が必要とするだけのロードタイムをたっぷり使っているモノの方が圧倒的に多い。(リプレイに障壁を設けることもゲームの一部だと考える人はいるかもしれないが) ところが、この問題が全部「時間の砂」によって解決してしまうのだ。 どうせリプレイするんだったら、巻き戻ったってイイじゃん! それがシナリオ上で説明出来たら尚更イイじゃなーい、っていうのだが、ちゃんと説明出来ている。 本当に感服したな、『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』は。 きっと、「時間を巻き戻す」という必要からシナリオが逆算されて出てきたんじゃないか。 そう疑わざるを得ないぐらい良くできてる。 どんどん他のゲームもマネすればいいのな。 なかなか「時間を巻き戻す」って組み込みにくい要素ではあるだろうけど。 <余談> 書いていて思ったのだが、『ビューティフルジョー2』はその設定上、「巻き戻し」を組み込みやすかった。 舞台がフィルムなんだから。 シルビアにでも使わせてやれば良かったのに。 |