このところ、ゲーム雑誌のスコア(評価点)について考えていた。 以前から私はよくファミ通のスコアについて記述をしてきたが、スコアの信憑性にはふれることがなかった。 今この事を考えているのは、最近ファミ通のスコアを見て購入を控えたゲームがあったり、DCマガジンの読者レースのスコアを見てちょっと奇異に感じたりしたからだ。 私はMCD版の『シルフィード』が大好きだ。 8801SR版もよくやったが、やっぱりMCD版が印象に深い。 あのゲームはスコアの上限が決まっているのだが、開発者の人がこの辺りかな、と言っていたスコアを超えるところまではやった覚えがある。 当然、PS2版が出たらPS2と一緒に買うつもりだった。 しかし、ファミ通の「8,8,7,6の29点」というスコアを目にして、無理して買わなくてもいいかな、という気がしてきのたのだ。 PS2へのささやかな抵抗と言えなくもないのだが。 ファミ通ついでにもう一つ言えば、エロゲーの焼き直しである『KANON』(DC版)というゲームのスコアも「8,6,7,7の28点」と意外に低かった。 私は同系列の『ONE』というエロゲーがどうも納得できなかったので見送っているが、一部の間ではすごい人気なのだそうだ。 きっとファンの人は「ファミ通のスコアなんか信じられねえ」とか「初めから信じてないもん」とか言っているに違いあるまい。 一方、DCマガジンの読者レースに目を移してみる。 実際にゲームをプレイした一般ユーザーが評価を下すだけに、こっちの方が信用できる、という人も多かろう。 このスコアの一覧表を子細に読んでみると気付くことがある。 それは、全体にスコアが高めに出ているという事と、意外なソフトが上の方にいる場合がある、ということだ。 意外なソフトというのは、大抵マニアものであるという印象を持った。(ギャル系かコア系) こうして考えていくうち、私はファミ通のスコアに加算されていないある要素に気がついた。 それは「誰がゲームを買うのか?」ということである。 ギャルゲーが好きな人がギャルゲーを買えばスコアは高めになって当然だし、難しいシューティングなんかは楽しめる人が限られてくるわけである。 そこから、実際にゲームを購入したプレイヤーのスコアとファミ通のそれの差が生まれてくるのだろう。 ファミ通ぐらいの雑誌規模になれば、もう少しレビュアーを増やしてプレイヤーのステロタイプを全て押さえるぐらいはやって欲しいところだし、以前からよく言われているようにスコアを下した時点のプレイタイムを記載すべきだ等の批判は受けてもしかるべきである。 では、ファミ通のスコアには意味がないのか?といえばそうではない。 むしろマニアものを指向する人の方が少ないはずだから、評価としてはあまり寄りすぎるべきではないのである。 そして、それ以上に継続性も大切である。 レビュアーが固定されていて、同じレビュアーがたくさんのゲームをレビューする必要がある。 そうしないとスコアの傾向が読みとれない。 そういう意味でファミ通のスコアは、2チームに別れてしまったとはいえ、まだ幾分かのリードを誇っているように思う。 しかも、携帯機から次次世代機まで、全てを横並びで評価できる点もファミ通の「規模のメリット」が故のことであろう。 発売前の評価でファミ通よりも当てになるデータは他に存在しないのだ そういったわけで、私はファミ通を買っている。 本来であれば、私はファミ通の評価に惑わされることなくPS2版『シルフィード』を買うべきなのだろうけど。 PS2を買わない言い訳にしてるのかな、これは。 |