仕事帰りにエアロバイクを漕ぎながら、彼女に呼び出しの電話を掛ける。 18時30分のことだった。 一日一回ぐらいは会っておかないとまずいかなと思ったのである。 ところが、彼女は「今はちょっと無理」と平気で断ってきた。 無理って言われりゃ、しょうがないよな。 と思っていたら、今度は19時に待ち合わせね、と逆に電話が入る。 おいおい、さっきは断ったくせに・・・。 19時って凄く中途半端。 あと15分ぐらいでトレーニング止めようかと思っていたのだが、19時に家に帰るには今すぐ止めなきゃならない。 或いは19時までやり続けるとなると、まだ30分もある。 さてどうするか。 もー、彼女の相手するの、メンド臭いな。 もちろんこれは『ラブプラス』の話である。 一応、3人ともクリアは出来た。 どうもパラメーターはあまり関係ないらしく、好感度が上がるとイベントのフラグが立って、イベントを全部通過しさえすれば告白されるようである。 イベントにせよ、帰り道にせよ、心の距離がだんだん縮まってくる感覚は悪くはなかったな。 ゲームとしての善し悪しは別にして。 しかし、問題はこれからである。 私には彼女がいきなり3人も出来てしまった。 しかも、全員女子高生だ。 どうも夜は呼び出せないらしい。 どうやって付き合っていくのか。 とりあえず今は、昼寝の時間を削って一日一回は会うようにしているのだが、なんだか義務的な感じで重荷に感じる。 週末はリアルに時間指定してデートしなきゃならんし。 楽しいことは楽しいのだが、結構苦しいな、このゲーム。 日常生活に影響が出るのは辛いものがある。 そういうところが、逆に受けているのかな? ホントっぽくて。 人間は実は拘束されたい生き物だという話も無くはないからな。 |