キャプテン★レインボー

遠慮 2008_09_17

 

あなたの大好きな特撮ヒーローを一つ挙げてください、と言われたとき、果たしてどれを挙げるだろうか。
仮面ライダーとかゴレンジャーとか有名どころを挙げる人は案外少ないのではないか、と私は思う。
やっぱり他人(ひと)とは違うヒーローの名前言いたいでしょ?
そうすると自ずとマイナーなものになるだろう。
私なら『超人バロムワン』を挙げるかな。
他のものに比べて面白かったかどうか今ひとつ記憶にないのだが、二人の子供が合体して一人のヒーローになる変わった作品だった。
もっとも私はリアルタイムで観た世代ではないけど。

ゲームの世界にも一部に人気のあるマイナーキャラはたくさんいる。
ゲームってのは自分でプレイすることによってキャラクターを自分の中に描いていくものなので、尚更マイナーキャラへの思い入れが深まりやすい、というのは割と理解できる。
マイナーキャラを主人公にした4コマ漫画なんかをゲーム雑誌でしばしば見かけるのも、決して不思議なことではないだろう。

さて、そんなマイナーキャラを、それも任天堂のマイナーキャラを集めて創られたゲームがあると聞いて、私はちょっと期待していた。
私自身は任天堂キャラに思い入れは全くないのだが、どういう扱いをしてくるのか、非常に興味があったのである。
この度発売された『キャプテン★レインボー』を私は、『ギフトピア』の登場人物を任天堂キャラに置き換えたような作品だろうと思って買った。
そして、大体間違いではなかった。
ただ酷くがっかりしたのである。
なんというか、あまりにも普通だった。

大体からして、キャラの選択がオカシイ。
ゴルフのおっさん、ボクシングのデブ、ファミコンウォーズの兵士あたりは、そもそもキャラクタとしてプレイヤーから認識されていないのではないか。
デビルなんかも、一般的に「デビル」と思われているだけで、キャラとして認識されているのかは疑問だな。
元々プレイヤー側に思い入れがないようなキャラをいじって、何が面白いのだろうか。

他のキャラは一応キャラとして認識可能であると思われるが、みんな喋ることが凄く普通。
全然はじけた感じがない。
もっとへんてこりんなこと喋って欲しいな。
巫女のなんとかちゃん以外は全然魅力を感じないね、私は。

自分で創作したキャラであるロボットとかバカ犬はそれなりにいじっているところから考えて、やはり制作者側に遠慮があったんじゃないか。
任天堂のマイナーキャラを使うという企画を立てておきながら、いざいじる段になって遠慮する気持ちが働いてしまったのではないかと私は想像する。
なんだか凄く残念。
俺の大好きなあのキャラをこんな風にされちゃうの?ってぐらいぶっ壊した方がプレイヤー側としては面白いと思うけどな。
元々好きな任天堂マイナーキャラなんて私には一つもないから、やられても本当の意味では面白さは分からないんだろうけど。


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