難攻不落三国伝完全リメイク-雷子-

最後までよく分からなかった 2015_06_19

 

中学生の頃は吉川英治の三国志を何回も読んだ。
大好きだったな。
ゲームでも『三国志2』や『3』は死ぬほど遊んだし、当時はほぼ武将全員の名前とパラメーターが頭に入っていた。
しかし、大人になってみると、どうでもいい話だったような気もするんだ。
誰が勝者になっても別にイイじゃん。
漢王朝が復興しなければならない道理なんてないよ、吉川英治自身も巻末に書いてたけども。
早いこと曹操が全土統一していれば、たくさん人が死なずに済んだんじゃないのかね。

ところで、『難攻不落三国伝完全リメイク-雷子-』は分からないゲームだった。
アマゾンにその存在を見つけたとき、まずパッケージが真っ黒でどんなゲームなのか想像がつかなかったし、説明文を読んでも全然分からなかった。
レビューもちらっと見たけど、それでもよく分からない。
試しに買ってみたら、とんでもない展開が待っていた。

まず主要な武将が7割方女性だったことに驚いた。
だって似たようなの、深夜アニメだかエロゲーだかで見かけたことあるもん。
「こんなん中国人に怒られるだろ」って既に思った記憶がある。
全然斬新じゃない!
更に不思議なことに、ギャルゲーなのかと思ったら、特別恋愛要素があるわけじゃなかった。
女性キャラを深く掘り下げるわけでもない。
なんじゃこりゃ?

ゲーム部分に関していえば、割と標準的なウォーシミュレーションゲームで、たまには難しいステージも出てくる。
でも、負けると自軍のレベルが上がるようになっているから、まあ何回かやれば勝てるようにはなっている。
ということは、シミュレーションゲームをやらせたいわけじゃないんだな。
たぶんお話を読んで欲しいんだろう。

でも、変なお話なんだ。
年齢の概念がないらしく、武将はずっと同じ容貌をしている。
女性はみんな綺麗なまま。
女性武将は結婚しないらしくて、子供がいない。
だから、君主が死んだ後、後継者がハッキリしないままお話が続いていく。
どういうことなのか全然分からんかった。

終盤にさしかかって、ようやくピンと来るものはあったんだ。
これ、『采配のゆくえ』方式なのか、と。
誰かを立てると他が倒れるから、それ以外の悪者を創作して、全員がイイもんになるパターン。
そういうことなら女性を使ったのもわからんではないか。
男ばっかりだと、「戦場で死ぬことこそ男子の誉れ」とか言い出しちゃうからな。
女性なら丸く収まるって考え方はあるかもしれん。
これで決着がついた、かに思えた。

ところが、最後であんなことになった。
あれが全然分からん。
どういうことなんだ。
ハーレム展開に結論を出さないようにする為なのかもしれんが、そもそもハーレム展開にする意味もよく分からない。
もうね、最後まで全然分かりません。


戻る