中学生の頃は吉川英治の三国志を何回も読んだ。 大好きだったな。 ゲームでも『三国志2』や『3』は死ぬほど遊んだし、当時はほぼ武将全員の名前とパラメーターが頭に入っていた。 しかし、大人になってみると、どうでもいい話だったような気もするんだ。 誰が勝者になっても別にイイじゃん。 漢王朝が復興しなければならない道理なんてないよ、吉川英治自身も巻末に書いてたけども。 早いこと曹操が全土統一していれば、たくさん人が死なずに済んだんじゃないのかね。 ところで、『難攻不落三国伝完全リメイク-雷子-』は分からないゲームだった。 アマゾンにその存在を見つけたとき、まずパッケージが真っ黒でどんなゲームなのか想像がつかなかったし、説明文を読んでも全然分からなかった。 レビューもちらっと見たけど、それでもよく分からない。 試しに買ってみたら、とんでもない展開が待っていた。 まず主要な武将が7割方女性だったことに驚いた。 だって似たようなの、深夜アニメだかエロゲーだかで見かけたことあるもん。 「こんなん中国人に怒られるだろ」って既に思った記憶がある。 全然斬新じゃない! 更に不思議なことに、ギャルゲーなのかと思ったら、特別恋愛要素があるわけじゃなかった。 女性キャラを深く掘り下げるわけでもない。 なんじゃこりゃ? ゲーム部分に関していえば、割と標準的なウォーシミュレーションゲームで、たまには難しいステージも出てくる。 でも、負けると自軍のレベルが上がるようになっているから、まあ何回かやれば勝てるようにはなっている。 ということは、シミュレーションゲームをやらせたいわけじゃないんだな。 たぶんお話を読んで欲しいんだろう。 でも、変なお話なんだ。 年齢の概念がないらしく、武将はずっと同じ容貌をしている。 女性はみんな綺麗なまま。 女性武将は結婚しないらしくて、子供がいない。 だから、君主が死んだ後、後継者がハッキリしないままお話が続いていく。 どういうことなのか全然分からんかった。 終盤にさしかかって、ようやくピンと来るものはあったんだ。 これ、『采配のゆくえ』方式なのか、と。 誰かを立てると他が倒れるから、それ以外の悪者を創作して、全員がイイもんになるパターン。 そういうことなら女性を使ったのもわからんではないか。 男ばっかりだと、「戦場で死ぬことこそ男子の誉れ」とか言い出しちゃうからな。 女性なら丸く収まるって考え方はあるかもしれん。 これで決着がついた、かに思えた。 ところが、最後であんなことになった。 あれが全然分からん。 どういうことなんだ。 ハーレム展開に結論を出さないようにする為なのかもしれんが、そもそもハーレム展開にする意味もよく分からない。 もうね、最後まで全然分かりません。 |